チェジュ航空機墜落事故:ブラックボックスに謎、記録停止の真相は?

韓国で起きたチェジュ航空のボーイング737-800型機の墜落事故。179名もの尊い命が失われたこの悲劇の真相究明に不可欠なブラックボックス。しかし、その記録が事故の約4分前から停止していたことが明らかになり、波紋が広がっています。一体何が起きたのでしょうか? jp24h.comでは、この事故の最新情報と、ブラックボックスの謎に迫ります。

ブラックボックスの記録停止、事故原因究明に暗雲

韓国国土交通省の発表によると、フライトレコーダー(飛行記録装置)とコックピットボイスレコーダー(音声記録装置)の記録が、事故発生のおよそ4分前から停止していたとのこと。パイロットがバードストライク(鳥との衝突)を報告した直後であり、事故原因の解明に重要な手がかりとなるはずだった記録が失われたことは、痛恨の極みです。

韓国の務安で撮影されたボーイング737-800型機。チェジュ航空機墜落事故のブラックボックスは事故の約4分前から記録が停止していた韓国の務安で撮影されたボーイング737-800型機。チェジュ航空機墜落事故のブラックボックスは事故の約4分前から記録が停止していた

専門家の見解:電源喪失の可能性

元国土交通省の事故調査官であるシム・ジャイドン氏は、記録停止について「予想外」とコメント。事故直前の重要なデータが失われたことは、バックアップシステムを含めた全ての電源が喪失していた可能性を示唆していると指摘しています。 航空機の電源システムは冗長化されており、このような事態は極めて稀です。

記録停止の原因究明が急務

国土交通省は、記録停止の原因究明に全力を挙げるとしています。ボイスレコーダーは当初韓国で分析されていましたが、データの欠落が判明したため、現在米国家運輸安全委員会(NTSB)の分析機関に送られています。 NTSBの高度な技術と経験をもってしても、記録の復元は容易ではないかもしれません。

ブラックボックスの構造と記録停止の可能性

ブラックボックスは、衝撃や火災に耐えられるよう頑丈に設計されています。しかし、電源喪失以外にも、記録媒体の故障、システムエラーなど、様々な要因で記録が停止する可能性があります。 今後の調査で、これらの可能性が一つずつ検証されていくことでしょう。

事故の全容解明に向けて

チェジュ航空機墜落事故は、多くの犠牲者を出した痛ましい事故です。 ブラックボックスの記録停止という新たな謎が浮上しましたが、関係機関の協力のもと、徹底的な調査が行われることが期待されます。 jp24h.comでは、引き続きこの事故に関する最新情報をお届けしていきます。