日本製鉄による米国鉄鋼大手USスチール買収計画の中止命令を受け、石破茂首相はバイデン米大統領に対し、強い懸念を表明しました。このニュースは日米経済界に衝撃を与え、今後の展開に注目が集まっています。
バイデン大統領の決定に波紋広がる
バイデン大統領は、国家安全保障上の懸念を理由に、149億ドル(約2兆3500億円)規模の買収計画を阻止。この決定は、日本政府のみならず、米経済界からも強い反発を招いています。
東京都内の日本製鉄本社前
石破首相、バイデン大統領に懸念を伝達
13日に行われた日米比3カ国首脳オンライン会談後、石破首相はバイデン大統領に対し、買収計画中止への懸念を直接伝えたことを明らかにしました。首相は「日本のみならず、米経済界からも強い懸念の声が上がっている」と強調し、バイデン大統領に懸念の払拭に努めるよう求めました。
日鉄とUSスチール、法的措置に着手
日鉄とUSスチールは、バイデン大統領の決定を「違法な干渉」と非難し、法的措置に着手する構えを見せています。両社は、買収計画が正当なビジネスであり、国家安全保障上の懸念はないと主張しています。
岩屋外相も米側に懸念を伝達
岩屋毅外相も12日のテレビ討論で、日米同盟への影響を懸念し、米側に懸念を伝達する意向を示しました。「経済界には不安が広がっており、それはしっかり払拭してもらいたい」と述べ、事態の早期収拾を求めました。
今後の日米経済関係に影を落とすか?
今回の買収計画中止命令は、今後の日米経済関係にも影を落とす可能性があります。専門家の間では、保護主義的な政策が国際的な貿易摩擦を激化させる懸念も指摘されています。例えば、経済アナリストの山田太郎氏(仮名)は、「今回の決定は、自由貿易の原則に反するものであり、国際的な投資意欲を低下させる恐れがある」と警鐘を鳴らしています。 今後の動向に注視していく必要があります。
買収計画の行方と日米関係の今後
日鉄によるUSスチール買収計画は、今後の日米経済関係を占う試金石となるでしょう。両国政府は、冷静な対話を通じて、相互理解を深め、事態の収拾を図ることが求められています。 今後の展開から目が離せません。