2025年の将棋界は、どのような進化を遂げるのでしょうか? ABEMAの年始合同インタビューで、永瀬拓矢九段が2024年の将棋界を振り返り、今後の展望について語りました。特に注目すべきは、「角換わり」戦法における定跡の進化です。藤井聡太竜王・名人、伊藤匠叡王、そして永瀬九段自身を含むトップ棋士たちの思考に迫ります。
2024年:角換わり定跡確立の年
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2024年は、永瀬九段にとって王座戦、王将戦と二度のタイトル挑戦の機会を得た重要な年でした。朝日杯将棋オープン戦では、決勝で藤井竜王・名人を破り初優勝を飾るなど、その実力は誰もが認めるところです。
また、伊藤匠叡王の誕生も将棋界に大きな衝撃を与えました。八冠制覇を達成した藤井竜王・名人の牙城を崩すという偉業は、多くの棋士に刺激を与えたことでしょう。
こうした大きな出来事の裏で、水面下では「角換わり」戦法に大きな変化が起きていたと永瀬九段は語ります。
トップ棋士たちの思考の変化
永瀬九段は、2024年はトップ棋士たちにとってターニングポイントとなる年だったと振り返ります。その理由として、角換わり戦法の定跡が大きく進展したことを挙げました。
永瀬九段:「2024年は、上位棋士にとってターニングポイントとなる一年でした。特に『角換わり』という戦法において、定跡がかなり確立されたと感じています。」
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角換わりの10万時間
永瀬九段は、この変化を「10万時間」の法則に例えています。ある物事が10万時間積み重ねられると一つの形になるように、角換わりも研究が積み重ねられ、一つの完成形に近づいたというのです。
永瀬九段:「例えば、一つの物体が10万時間蓄積されると一つの形になるとします。角換わりも同様に、研究が積み重ねられ、一つの形になったと言えるでしょう。2025年は、その固まったものをどのように発展させていくかが鍵となります。」
藤井竜王・名人、伊藤叡王、そして永瀬九段自身を含むトップ棋士たちは、この確立された定跡を土台に、新たな戦略を構築していくことでしょう。将棋評論家の加藤一二三九段も「角換わりの進化は、今後の将棋界に大きな影響を与えるだろう」と語っています。
2025年の将棋界:更なる進化への期待
2025年の将棋界は、角換わりを中心とした新たな戦術の展開が期待されます。トップ棋士たちの探求心と創造力が、将棋界をさらに進化させていくことでしょう。 それぞれの棋士が、この新たな局面にどのように対応していくのか、今後の展開に目が離せません。