韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領に対する内乱容疑などの拘束令状執行をめぐり、高官犯罪捜査庁(高捜庁)や警察などによる合同捜査本部は15日未明、再び大統領公邸への進入を試みました。この動きは、韓国政局の緊張をさらに高めるものとなっています。
捜査本部、再び公邸へ 支持者と警護隊が阻む
3日に続き2度目となる今回の令状執行。公邸前には、尹大統領の支持者数百人が集まり、捜査員の進入を阻もうとしています。公開された映像には、支持者を押しのけようとする捜査員の姿が捉えられており、現場の緊迫した状況が伝わってきます。前回は、公邸内で警護隊などと6時間にわたり対峙した結果、執行を断念せざるを得ませんでした。今回の執行がどうなるか、予断を許さない状況です。
alt: 韓国大統領公邸前に集まる支持者たち
崔相穆大統領代行、衝突回避を訴えるも…
崔相穆(チェ・サンモク)大統領代行(経済副首相兼企画財政相)は15日に声明を発表し、「国家機関同士の物理的な衝突を防ぐ必要性を繰り返し強調してきた。不幸な事態が発生した場合、責任を厳しく追及する」と表明しました。しかし、公邸前には凍えるような寒さの中、尹氏の拘束に抗議する数百人の支持者や与党「国民の力」の党員らが集結しており、事態の収束は見通せない状況です。
令状執行の背景にある「内乱容疑」とは?
今回の令状執行の背景にある「内乱容疑」とは一体どのようなものなのでしょうか。韓国の法律専門家、金泰亨(キム・テヒョン)氏(仮名)によると、内乱罪は国家に対する重大な犯罪であり、成立要件は非常に厳格です。大統領に対する適用は極めて異例であり、今後の捜査の行方が注目されます。
alt: 報道陣に囲まれる韓国政府関係者
韓国政局の行方は?
今回の令状執行の成否は、韓国政局の今後を大きく左右する可能性があります。与野党の対立は激化しており、国民の不安も高まっています。今後の展開に、国内外から大きな注目が集まっています。