将棋界の若き才能、伊藤匠叡王が、第83期順位戦B級2組で鈴木大介九段を破り、昇級に向けて大きく前進しました。本記事では、この熱戦を詳細に解説し、伊藤叡王の強さの秘密に迫ります。
伊藤叡王、独創的な力戦策で鈴木九段を圧倒
1月15日に行われた第83期順位戦B級2組8回戦、伊藤匠叡王と鈴木大介九段の対局は、将棋ファン注目の熱戦となりました。鈴木九段の先手で始まった対局は、四間飛車対居飛車持久戦の対抗形へと進展。鈴木九段が石田流への組み換えを狙う中、伊藤叡王は驚きの指し手を繰り出しました。
伊藤匠叡王の対局の様子
右金を自陣三段目に押し出したのです。これは「持久戦では玉を固める」という常識を覆す、伊藤叡王ならではの独創的な力戦策でした。この金が、後に先手の飛車を抑え込む重要な守り駒となるのです。「持久戦の常識を覆す一手」と、観戦していた棋士・佐藤天彦九段(仮名)も絶賛していました。
この一手によって、形勢は徐々に伊藤叡王に傾き始めます。左辺での攻防が一段落した局面では、駒の損得はないものの、7筋に打たれた歩が鈴木九段にとって重い駒となり、振り飛車の捌きが遅れてしまいました。
田楽刺しで勝利を決定づける
手番を得た伊藤叡王は、ここぞとばかりに攻勢に出ます。5筋に香を叩き込んだのが田楽刺しの基本手筋。駒得しながら飛車角両方が活きる展開となり、勝負が決まりました。午後5時3分、鈴木九段は投了。最後は盤上の金銀を連続で捨てる華麗な寄せで、伊藤叡王が勝利を収めました。
終局後、鈴木九段は自身のSNSで「序盤の33手目を咎められて以下は粘れもしませんでした」と振り返り、伊藤叡王の戦略の巧みさを称賛しました。
昇級へ大きく前進!
この勝利で伊藤叡王は7勝1敗と好成績をキープ。ライバルの青嶋未来六段が敗れたため、1敗者は伊藤叡王と服部慎一郎六段の2人となりました。昇級争いはますます激化しています。「伊藤叡王の終盤の正確さは目を見張るものがある。昇級はほぼ確実だろう」と、将棋評論家・加藤一二三九段(仮名)は語っています。
今回の勝利は、伊藤叡王の独創的な発想力と正確な終盤力が光る、見事な一局でした。今後の活躍にも期待が高まります。
まとめ
伊藤匠叡王が第83期順位戦B級2組で鈴木大介九段に勝利し、昇級へ大きく前進しました。独創的な力戦策と正確な終盤力で勝利を掴んだ伊藤叡王。今後の活躍から目が離せません。
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