「それいけ!アンパンマン」映画シリーズ、歴代最高興収を記録!大人も魅了する人気の秘密

まんが家・絵本作家であるやなせたかしさんをモデルにしたドラマが放送され、改めて注目が集まる「それいけ!アンパンマン」。1988年のテレビアニメ放送開始から長きにわたり愛され続け、翌1989年には劇場版第1作が公開されました。そして今年、劇場版第36作となる最新作『それいけ!アンパンマン チャポンのヒーロー!』が6月27日より公開され、多くの注目を集めています。やなせさんの「なんのために生まれて、なにをして生きるのか」という問いかけに代表される、作品に込められたメッセージは、最新作にも色濃く息づいています。

『それいけ!アンパンマン チャポンのヒーロー!』の映画ポスター画像『それいけ!アンパンマン チャポンのヒーロー!』の映画ポスター画像

近年の興行収入と歴代最高記録

近年の映画『それいけ!アンパンマン』シリーズは、東日本大震災の被災者にエールを送ったとされる2012年の劇場版第24作『よみがえれ バナナ島』あたりを境に、安定して興行収入4億〜6億円のラインをキープするようになりました。2020年6月に公開予定だった劇場版第32作『ふわふわフワリーと雲の国』がコロナ禍の自粛期間に重なり、初の公開延期を余儀なくされ、映画界全体の客足が遠のいたことに伴い、シリーズの動員が落ち込んだ時期もありました。しかし、こうした試練を乗り越え、2024年に公開された劇場版第35作『ばいきんまんとえほんのルルン』は、シリーズ初となる興行収入7億円を突破し、歴代最高興収を記録しています。

大人をも惹きつける「アンパンマン」の魅力

「アンパンマン」は一般的に幼児向けアニメという印象が強いですが、近年、大人も「アンパンマン」のアニメを観ているというのは知る人ぞ知る事実です。今年の最新作『チャポンのヒーロー!』も公開初日から3日間で興行収入1億3000万円、動員10万人を突破しました。従来の親子層はもちろんのこと、ゲスト声優のファンや、アニメファンなどの大人層も多く来場したと見られています。昨年のヒットについて、制作会社であるトムス・エンタテインメントのプロデュース本部戦略IP推進部の紙本亜矢美部長は、その背景に幅広い層からの支持があることを示唆しています。

大人からも注目を集める劇場版「アンパンマン」の雰囲気を示す場面大人からも注目を集める劇場版「アンパンマン」の雰囲気を示す場面

長年にわたり愛され続ける「それいけ!アンパンマン」映画シリーズは、やなせたかしさんの普遍的なメッセージを受け継ぎながら、近年は歴代最高の興行収入を記録するなど、その勢いを増しています。子どもたちだけでなく、大人をも惹きつけるその魅力は、今後も多くの人々に勇気と感動を与え続けることでしょう。

出典:Yahoo!ニュース / 東洋経済オンライン