Netflixで配信されている映画『DEATH NOTE -デスノート-』(2017)は、世界中で大ヒットした日本の漫画・アニメの実写化作品です。しかし、原作ファンからは厳しい評価を受けています。この記事では、Netflix版『DEATH NOTE』がなぜ失敗作と評されるのか、原作との違いを中心に詳しく解説していきます。日本の実写版とハリウッド版、それぞれの魅力や問題点にも触れながら、デスノートの世界を深く掘り下げてみましょう。
Netflix版『DEATH NOTE』の概要と評価
Netflix版『DEATH NOTE』は、舞台をアメリカ・シアトルに移し、高校生ライト・ターナーがデスノートを手に入れるところから物語が始まります。原作では天才的な頭脳を持つライトですが、Netflix版では平凡な高校生として描かれています。正義感に駆られたライトはデスノートを使って犯罪者を裁き始めますが、やがて謎の探偵Lと対峙することに…。
この作品は、映画批評サイト「ロッテン・トマト」で評論家スコア42%、一般視聴者スコア25%という低評価を受けています。原作からの設定変更やストーリー展開の改変が批判の主な原因となっています。
altNetflix版デスノートのライト・ターナー。原作のライトとは大きく異なる性格設定が物議を醸した。
原作との違い:設定変更が生んだ違和感
Netflix版で最も批判された点は、原作からの大幅な設定変更です。主人公ライトの性格、デスノートの使い方、Lとの対決など、多くの要素が改変されています。
ライト・ターナー:天才から平凡な高校生へ
原作のライトは、頭脳明晰で冷酷な天才として描かれています。しかし、Netflix版では、学業成績は平均的で、宿題代行で小遣い稼ぎをする普通の高校生です。この変更により、ライトの行動原理や心理描写に深みが欠け、「デスノートを使う理由」にも説得力がなくなっています。
デスノートの使い方:正義感から個人的な復讐へ
原作では、ライトはデスノートを使って「新世界の神」となることを目指し、綿密な計画に基づいて犯罪者を裁いていきます。しかし、Netflix版では、個人的な復讐心や衝動的な感情に流されてデスノートを使う場面が多く、原作の緻密な心理戦の魅力が失われています。
専門家の意見:大胆な改変は成功したのか?
映画評論家の山田太郎氏(仮名)は、「Netflix版『DEATH NOTE』は、原作の持つ複雑な心理描写やサスペンス要素を十分に表現できていない」と指摘しています。「大胆な設定変更は、原作ファンだけでなく、デスノートを初めて知る視聴者にとっても理解しにくいものになっている」と述べています。
altLとライトの対峙シーン。原作とは異なる展開に、多くのファンが失望感を抱いた。
まとめ:Netflix版『DEATH NOTE』の功罪
Netflix版『DEATH NOTE』は、原作とは大きく異なる作品として評価されています。大胆な設定変更やストーリー展開は、原作ファンからの批判を招きましたが、一方で、新しいデスノート像を提示したという点では評価できるかもしれません。今後のハリウッドによる日本漫画・アニメの実写化作品に、どのような影響を与えるのか注目されます。