共通テストの情報I、その難易度が話題になっています。2025年1月19日に行われた大学入学共通テストの本試験では、理科、数学、そして新設科目である「情報I」が出題されました。高校教員からは比較的易しかったとの声があがる一方、受験生からは「簡単すぎた」との感想も聞かれました。この記事では、情報Iの出題内容と難易度に関する様々な意見をまとめ、今後の展望を探ります。
情報Iの出題内容:身近な題材でプログラミング思考力を問う
60分、100点満点の情報Iは、四つの大問で構成されていました。文化祭の工芸品製作における担当者割り当てをプログラミングで解決する問題や、スーパーのレシート情報を読み解く問題など、日常生活に関連した題材が目立ちました。
文化祭の準備風景
これらの問題は、プログラミングの知識そのものよりも、アルゴリズムやデータ分析といった情報科学的な思考力を問う内容となっていました。例えば、レシート問題では、表示された商品名や価格から、どの商品が何個売れたのか、合計金額はいくらかといった情報を抽出する能力が求められました。
高校教員の見解:試作問題と同程度、準備した受験生には易しい?
日本情報科教育学会理事であり愛知県立旭丘高校教諭の井手広康氏によると、今回の情報Iの問題は、2022年に公表された試作問題とほぼ同程度の難易度だったとのこと。知識を問う問題が少なく、しっかりと対策を講じてきた受験生にとっては容易に感じた可能性が高いと指摘しています。
受験生の反応:簡単すぎて拍子抜け?今後の対策は?
一方、受験生からは「簡単すぎた」「拍子抜けした」といった声も聞かれました。中には、予想外の易しさに戸惑いを感じた受験生もいたようです。今後の情報Iの試験対策としては、基本的な概念の理解に加え、応用力や思考力を養うトレーニングが重要になると考えられます。
数学の問題の参考図
例えば、プログラミング問題では、単にコードを書くだけでなく、問題解決の手順を論理的に考え、最適なアルゴリズムを設計する能力が求められます。また、データ分析問題では、与えられたデータから必要な情報を抽出し、グラフや表を用いて分かりやすく表現するスキルが重要になります。
まとめ:情報I、今後の動向に注目
今回の共通テスト情報Iは、比較的易しい内容であったという見方が強いものの、受験生の反応は様々です。今後、情報Iが大学入試においてどのような位置づけとなるのか、そしてどのような問題が出題されるのか、引き続き注目していく必要があります。