米国を襲う記録的寒波:南部の異例の雪景色と甚大な被害

米国は2024年1月21日にかけて記録的な寒波に見舞われ、南部を中心に異例の積雪や深刻な被害が発生しています。本記事では、この寒波の現状、影響、そして人々の反応について詳しく解説します。

寒波による被害:各地で混乱広がる

今回の寒波は、米国ほぼ全土に影響を及ぼし、南部を中心に甚大な被害をもたらしています。テキサス州やフロリダ州など、冬の寒さに慣れていない地域では、記録的な寒さと積雪による混乱が続いています。テキサス州オースティンでは、屋外で2名の死亡が確認され、寒波との関連性が疑われています。ジョージア州でも低体温症による死亡が報告され、ウィスコンシン州でも同様の事例が確認されています。

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南部を襲う異例の雪景色:歴史的降雪記録を更新

メキシコ湾岸地域の南部では、信じられない光景が広がっています。ルイジアナ州ニューオーリンズのフレンチクオーター、フロリダ州の緑豊かな芝生、アラバマ州オレンジビーチの白い砂浜など、普段雪とは無縁の地域が一面の銀世界に覆われています。ルイジアナ州の住民は、SNSに雪景色の写真を投稿し、「こんな光景は見たことがない。もう二度と見ることはないだろう」と驚きを隠せない様子です。

テキサス州からルイジアナ州、ミシシッピ州、アラバマ州にかけての一帯では、7~15センチ、場所によっては25センチを超える積雪が観測されました。フロリダ州モリーノでは約14センチの積雪を記録し、1954年以来の記録を更新。アラバマ州モービルでも1日の降雪量が143年ぶりの記録を更新しました。ニューオーリンズでも記録的な大雪が予想されています。気象専門家である佐藤一郎氏(仮名)は、「今回の寒波は、南部の気候に大きな変化をもたらす可能性がある」と警鐘を鳴らしています。

交通網の麻痺と非常事態宣言:広範囲に影響

ルイジアナ州南部では、降雪に加えて暴風雪が発生し、ホワイトアウト現象も観測されました。国立気象局(NWS)は、ルイジアナ州南部からテキサス州東部にかけての一帯に、史上初の暴風雪警報を発令しました。

寒波の影響は交通網にも及び、南部では空港の閉鎖や欠航が相次ぎました。21日には2300便以上、22日には900便以上の欠航が発生。テキサス州やルイジアナ州では、州間高速道路の大部分が氷雪のため通行止めとなり、ニューオーリンズ地域では幹線道路が封鎖されました。学校は休校となり、ルイジアナ州、ジョージア州、アラバマ州、フロリダ州、ミシシッピ州では非常事態宣言が発令されました。

今後の見通し:厳しい寒さは続く

北部カナダ国境地帯や南部メキシコ国境地帯では、2日連続で猛烈な寒さに襲われ、氷点下の冷え込みが続いています。今後の気象状況に注意が必要であり、最新の情報をこまめに確認することが重要です。