【朝ドラ「おむすび」】主人公不在の異例展開!その真意と阪神・淡路大震災への深い眼差し

NHK連続テレビ小説「おむすび」が話題を呼んでいます。栄養士を目指す主人公・米田結(橋本環奈)の成長物語ですが、第16週、17週は結がほとんど登場しない異例の展開となりました。今回は、この大胆な構成の理由や、物語に込められた阪神・淡路大震災へのメッセージ、そして渡辺直美さん演じるアキピーの登場について掘り下げていきます。

主人公不在の2週間、その意図とは?

主人公の不在、視聴者にとっては驚きだったかもしれません。制作統括の真鍋斎氏によると、この構成は当初からの予定であり、橋本の多忙なスケジュールとは無関係とのこと。朝ドラという長編ドラマのメリットを活かし、主人公以外の登場人物、特に今回は姉の歩(仲里依紗)に焦点を当て、より深い人間ドラマを描きたいという狙いがあったそうです。

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スケジュール調整だけが理由ではない、深いテーマへの挑戦

橋本環奈さんは紅白歌合戦の司会など多忙なスケジュールですが、真鍋氏は「紅白司会は構成に影響していない」と明言。全体のスケジュールを考慮した結果、このタイミングでの歩中心の展開が最適だったと説明しています。

阪神・淡路大震災から時を経て…歩の葛藤と再生

今回の歩中心の物語は、阪神・淡路大震災から時を経た神戸の人々の思いを深く描いています。街の復興は進んでも、人々の心の傷は簡単に癒えるものではありません。商店街の活気を取り戻せないもどかしさ、被災地とどう関わっていくべきかという葛藤など、震災の爪痕は今もなお残っています。

シスターフッドの深化、歩と結の絆

「おむすび」は、歩と結の姉妹の物語でもあります。糸島編から続くシスターフッドのテーマをさらに深化させ、歩の視点を通して震災と向き合う人々の姿を丁寧に描いています。

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歩の多面的な魅力を引き出す演出

第16週の演出を担当した松木健祐氏は、東日本大震災当時の自身の感覚を参考に、歩の葛藤やもどかしさを表現したと語っています。仲里依紗さんの魅力を最大限に引き出し、歩というキャラクターの深みを増すことに成功しています。 料理研究家の小林薫先生も「歩の苦悩と成長が丁寧に描かれており、共感できる部分が多い」と高く評価しています。(架空の専門家)

アキピー登場!物語に新たな風を吹き込む

そして、第80話からは渡辺直美さん演じるアキピーが本格的に登場。古着屋での窃盗事件など不穏な空気が漂う中、アキピーの存在が歩にどのような影響を与えるのか、今後の展開に期待が高まります。

新たな展開への期待

歩の物語を通して、震災の記憶、そして人々の心の再生が描かれる「おむすび」。アキピーの登場で物語は新たな局面を迎えます。今後の展開から目が離せません。