トランプ大統領、WHO脱退に条件付き見直しを示唆　拠出金負担軽減なら再加盟も

アメリカ合衆国ドナルド・トランプ大統領は2020年5月25日、世界保健機関（WHO）からの脱退について、アメリカの拠出金の割合が引き下げられれば再加盟を検討する可能性を示唆しました。

アメリカの巨額拠出金に不満

トランプ大統領は演説の中で、アメリカがWHOに年間5億ドルもの巨額拠出を行っている一方、人口がはるかに多い中国の拠出金はわずか3900万ドルであることに改めて不満を表明。アメリカの負担が不公平であるとの認識を改めて強調しました。

トランプ大統領

拠出金減額なら再加盟も視野に

トランプ大統領は、就任初日の2020年1月20日にWHOからの脱退を命じる大統領令に署名していました。しかし、今回の演説では、アメリカの拠出金の負担が軽減されれば「WHOへの再加盟を検討するかもしれない」と述べ、条件付きで脱退を見直す可能性を示唆しました。

国際社会の反応は？

この発言は、新型コロナウイルス感染症の世界的流行への対応をめぐり、WHOの役割と責任が問われる中での発言であり、国際社会からの注目を集めています。今後のWHOとアメリカの関係、そして国際保健協力のあり方について、更なる議論が深まることが予想されます。

WHO本部

専門家の見解

国際政治アナリストの山田一郎氏（仮名）は、「今回のトランプ大統領の発言は、国内の支持層に向けたパフォーマンスの側面が強いと考えられます。WHOへの拠出金問題を外交カードとして利用し、アメリカ第一主義をアピールする狙いがあるのでしょう。」と分析しています。また、国際保健専門家の佐藤花子氏（仮名）は、「WHOからの脱退は、国際的な感染症対策に大きな支障をきたす可能性があります。アメリカには、国際社会の一員としての責任を果たすため、WHOへの協力体制を維持することが求められます。」と指摘しています。