【AFP=時事】イスラエルのイツハク・ヘルツォグ大統領は、「ホロコースト犠牲者を想起する国際デー」の27日、米ニューヨークの国連本部で開かれた特別会合で、国連総会は「道徳的破綻」を来しており、反ユダヤ主義に立ち向かっていないと非難した。
ヘルツォグ氏は「今日、われわれはこの機関(国連)の歴史において再び危険な岐路に立たされている」と語った。
イスラエルは、パレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスによる2023年10月7日の越境攻撃以降、国連批判を繰り返している。
ヘルツォグ氏は、「国連総会はその目的を果たし、世界的なジハーディスト(イスラム聖戦主義者)や殺人者、忌まわしいテロに勇敢に立ち向かう代わりに、何度も繰り返し、道徳的破綻を示してきた」と主張。
さらに国際刑事裁判所(ICC)がイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の逮捕状を発行したことに触れ、国連機関は「言語道断の偽善を選び、残虐行為の加害者を擁護している」と指摘した。
ハマスの越境攻撃についても、「反ナチス同盟として始まった国際機関が、第2次世界大戦以降で最大のユダヤ人虐殺の後に、反ユダヤ主義的なジェノサイド(大量殺害)思想が何の妨げもなく広まっていくのをなぜ容認できるのか」と、疑念を呈した。【翻訳編集】 AFPBB News