道を譲ってもらった時、ついハザードランプを点灯してしまう…そんな経験はありませんか?実はこれ、サンキューハザードと呼ばれ、本来の使い方ではないんです。この記事では、ハザードランプの正しい使用方法と、感謝の気持ちを伝える最適な方法をご紹介します。
ハザードランプ、その本来の役割とは?
ハザードランプの正式名称は「非常点滅表示灯」。その名の通り、緊急時や危険防止のために使用するものです。道路交通法施行令では、夜間の駐停車時や通学通園バスの乗降時など、安全確保のために点灯が義務付けられています。「交通の方法に関する教則」でも、夜間や視界不良時の駐停車時、高速道路での停車時などに使用が推奨されています。また、NEXCO各社は高速道路での渋滞末尾でのハザードランプ点灯を推奨しています。これらは全て、周囲に危険を知らせるためのもの。感謝の気持ちを伝えるためのものではありません。
alt夜間駐停車時のハザードランプ点灯の様子。周囲の車に存在を知らせる重要な役割を果たします。
なぜサンキューハザードはNGなの?
サンキューハザードは、本来の目的外使用である上に、周囲のドライバーに誤解を与える可能性があります。「停車するのかと思って避けたのに、ただのサンキューハザードだった」という声や、「割り込みを正当化するような行為」といった批判も少なくありません。交通安全コンサルタントの山田一郎氏は、「サンキューハザードは、本来の緊急性を薄めてしまう危険性がある」と指摘しています。
感謝を伝えるなら、これが正解!
では、どのように感謝の気持ちを伝えれば良いのでしょうか?最も効果的なのは、会釈とアイコンタクト。相手にしっかり伝わるよう、丁寧な会釈を心がけましょう。また、ハンドサインも有効です。状況に応じて使い分け、感謝の気持ちを伝えましょう。
alt感謝の気持ちを伝える方法。会釈やハンドサインで、安全かつ確実に気持ちを伝えましょう。
クラクションは避けて!トラブルの元になることも…
感謝の気持ちを表すためにクラクションを鳴らすのはNG。相手によっては威嚇行為と受け取られ、トラブルに発展する可能性があります。クラクションは、危険防止のために使用するもの。むやみに鳴らすと「警音器使用制限違反」となる場合もあるので注意が必要です。
まとめ:正しい知識で安全運転を!
サンキューハザードは、広く浸透しているものの、誤った使い方。感謝の気持ちは、会釈やハンドサインで伝えましょう。正しい知識を身につけて、安全運転を心がけましょう。自動車教習所の教官、佐藤花子氏は、「交通ルールやマナーを正しく理解することは、安全運転の第一歩」と述べています。