京都大慈院の精進料理店でノロウイルス食中毒発生

京都市北区の大徳寺塔頭、大慈院内にある精進料理店「泉仙」で、ノロウイルスによる食中毒が発生しました。1月25日から26日にかけて、精進料理コースなどを食べた10代から70代の男女9名が、嘔吐、下痢、発熱などの症状を訴えています。

食中毒の発生状況と原因

京都市は3日、大慈院内の精進料理店「泉仙」で提供された料理を食べた9名が食中毒症状を訴えていると発表しました。患者は10代から70代までの男女で、日帰りツアー客3名と親族グループ6名が含まれています。 提供された料理には、湯葉やごま豆腐などが含まれていました。

京都市が調査した結果、発症者4名と調理者7名の便からノロウイルスが検出されたため、食中毒と断定されました。市は「泉仙」に対し、3日間の営業停止処分を命じました。

患者さんの容態と今後の対策

幸いなことに、発症者9名全員の容態は快方に向かっているとのことです。京都市は、再発防止のため、食品衛生指導を徹底するとともに、他の飲食店に対しても注意喚起を行っています。

家庭で食中毒を予防するために

今回の食中毒事件を受けて、家庭でも食中毒予防を改めて意識することが重要です。特にノロウイルスは感染力が強く、少量のウイルスでも発症する可能性があります。

ノロウイルス食中毒の予防ポイント

  • 手洗いの徹底:調理前、食事前、トイレの後などは、石鹸を使って丁寧に手を洗いましょう。
  • 食材の適切な加熱:特に二枚貝などの魚介類は、中心部までしっかりと加熱することが重要です。
  • 調理器具の消毒:まな板や包丁などの調理器具は、使用後すぐに洗剤で洗い、熱湯消毒するか、塩素系漂白剤で消毒しましょう。
  • 患者の隔離:もし家族にノロウイルス感染の疑いがある場合は、他の家族への感染を防ぐために、タオルや食器などを共有しないようにしましょう。

湯葉の料理例湯葉の料理例

専門家の意見として、食品安全コンサルタントの山田花子さんは、「ノロウイルスは冬季に流行しやすいウイルスです。手洗いの徹底、食材の適切な加熱、調理器具の消毒など、基本的な衛生管理をしっかり行うことが、食中毒予防の第一歩です」と述べています。

まとめ

今回のような食中毒事件は、私たちに食の安全について改めて考えさせる機会となります。外食だけでなく、家庭でも食中毒予防を心がけ、安全でおいしい食事を楽しみましょう。