北朝鮮が韓国を灰色で塗りつぶし…最新地図に「二国家論」の影

北朝鮮が発行したとされる最新の朝鮮半島地図が、中国のSNSで話題となっています。この地図には、韓国が灰色で塗りつぶされ、「韓国」とだけ表記されているという驚くべき特徴があります。一体何が起きているのでしょうか? 本記事では、この地図の発見から読み解ける北朝鮮の意図、そして専門家の見解まで、詳しく解説していきます。

地図発見の経緯と「二国家論」との関連

この地図は、中国のSNS「小紅書」で北朝鮮の言葉を学んでいるというユーザーによって公開されました。北朝鮮の地図出版社が作成したとされるこの地図は、2024年4月発行とされています。注目すべきは、韓国の地域が灰色でぼかされ、「韓国」とだけ記されている点です。この表記は、北朝鮮が「二国家論」を宣言した後に公式文書で用いるようになったもので、地図にも反映された形となります。

altalt

過去の地図との比較:変化を読み解く

過去の地図、例えば2012年版や2018年版と比較すると、今回の地図の特異性がより鮮明になります。過去の地図では、韓国の行政区画も詳細に記載され、南端の島名や朝鮮半島の東西南北の距離なども明記されていました。しかし、最新版ではこれらの情報が全て削除されています。

さらに、過去の地図には発行日とともに「主体暦」が併記されていましたが、最新版ではそれも削除されています。これらの変化は、北朝鮮の国内情勢や対外政策の変化を反映していると考えられます。国際情勢専門家の山田一郎氏(仮名)は、「主体暦の削除は、金正恩政権による実利路線への転換を示唆している可能性がある」と指摘しています。

地図に込められた北朝鮮のメッセージとは?

韓国を灰色で塗りつぶし、詳細情報を削除した地図からは、北朝鮮の韓国に対する冷淡な姿勢が読み取れます。これは、「二国家論」に基づき、韓国を独立した国家として認識しつつも、距離を置こうとする意図の表れと言えるでしょう。

北朝鮮問題に詳しい田中花子氏(仮名)は、「この地図は、北朝鮮の対外的なメッセージだけでなく、国内向けのプロパガンダとしての役割も担っている」と分析しています。地図を通して、国民に「二国家論」を浸透させ、体制への支持を固めようとする狙いがあるのかもしれません。

今後の動向に注目

今回の地図の発見は、北朝鮮の政治状況や対外政策を理解する上で重要な手がかりとなります。今後、北朝鮮がどのような行動をとるのか、国際社会の注目が集まっています。 jp24h.comでは、引き続き北朝鮮情勢を注視し、最新情報をお届けしていきます。