岐阜県土岐市の市消防本部が、市内のホームレスの男性について「声かけに応じない」などと119番通報を受けたが、救急車を出動させず、男性が翌日死亡が確認されていたことが分かった。市は適切な対応だったかを調べている。
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市消防本部によると、死亡した男性は50代で土岐市内で路上生活をしていた。1月13日午後6時すぎ、男性について「様子がいつもと違う。声かけに応じない」と119番通報があったが、救急車は出動しなかったという。翌14日午前6時半ごろ、ジョギング中の男性がホームレスの男性が動かないのを見つけ、数百メートル離れた消防本部まで走って通報した。救急車が出動したが、その場で死亡が確認されたという。市消防本部は最初の通報で救急車が出動しなかった経緯や対応が適切だったかについて調べている。
市福祉課によると、市は2022年秋ごろに男性の存在を把握、数回にわたって男性と接触し、生活保護などの支援について相談していたが、本人は支援を求めていなかったという。(寺西哲生)
朝日新聞社