電気自動車（EV）の普及が進むにつれ、充電インフラの整備も重要な課題となっています。中でも急速充電器は、長距離移動の際に欠かせない存在ですが、利用者間のマナーが問われる場面も増えてきました。今回は、EVユーザーとプラグインハイブリッド車（PHEV）ユーザーの間で起こりがちな急速充電器の利用をめぐる摩擦とその解決策について考えてみましょう。
EVユーザーの焦燥感：充電スポットはオアシス
EVユーザーにとって、バッテリー残量はまさに命綱。長距離ドライブの際、充電スポットはオアシスのような存在です。ギリギリの残量で充電スポットに到着したものの、先客がPHEVだった場合、「ガソリンでも走れるのに…」とモヤモヤしてしまう気持ちも理解できます。 
ギリギリの電池残量でたどり着いたSAの急速充電器。そこでPHEVが充電していたとき、EVオーナーの絶望感たるや計り知れないものがある。しかし、PHEVオーナーも正規の料金を支払って使っているわけで……。
PHEVユーザーの事情：外部充電のみという選択肢も
一方、PHEVユーザーにも事情があります。自宅に充電設備がない場合、外部充電に頼らざるを得ないケースも少なくありません。自動車ジャーナリストの山田太郎氏も、「PHEVユーザーの中には、マンション住まいなどで自宅充電が難しい方も多く、急速充電器は重要なライフラインとなっています」と指摘しています。
充電マナー：EV/PHEV関係なく必要な配慮
急速充電器の利用においては、EV/PHEVの区別なくマナーが重要です。充電完了後も車両を移動させない、あるいはガソリン車なのに充電スペースを占領するといった行為は論外です。 大切なのは、お互いの状況を理解し、譲り合って利用すること。例えば、自分の充電が完了したら速やかに移動する、待機している人がいれば状況に応じて声を掛け合うなど、ちょっとした心遣いが大きな違いを生みます。
具体的なマナー例
- 充電完了後は速やかに車両を移動させる。
- 待機している人がいれば、充電状況を伝える。
- 長時間充電が必要な場合は、充電スポットの混雑状況を確認する。
未来への展望：充電インフラの進化と共存共栄
急速充電器の設置数増加や充電速度の向上は、充電待ちのストレス軽減に繋がります。将来的には、充電インフラの進化とともに、EVとPHEVが共存共栄できる環境が整うことが期待されます。 
電欠のピンチなときこそ目指したい複数の充電器があるSA・PA
まとめ：思いやりの心で快適なEV/PHEVライフを
EV/PHEVの普及は、持続可能な社会の実現に不可欠です。急速充電器の利用をめぐる課題も、ユーザー同士の理解と協力によって解決できるはずです。お互いに思いやり、譲り合いの精神を持つことで、より快適なEV/PHEVライフを実現できるのではないでしょうか。
