タイ版ハチ公「ムーデン」、王女に引き取られ幸せ掴む!

タイ東北部ナコーンラーチャシーマー県(コラート)で、飼い主を失った犬が、セブンイレブンの前で健気に待ち続ける姿が多くの人の心を打ちました。その犬は「ムーデン」と名付けられ、タイ王女に引き取られるという感動的な結末を迎えました。この記事では、ムーデンの物語と、日本で有名な忠犬ハチ公との共通点、そして動物愛護に熱心な王女の温かい心に触れていきます。

セブンイレブン前で待つ、小さな命

ムーデンは、ホームレスの男性と長年連れ添い、苦楽を共にしてきました。しかし、2024年11月、男性は病気でこの世を去ってしまいます。ムーデンは、男性がよく休んでいたセブンイレブンの前で、ひたすら彼の帰りを待ち続けました。その姿は、まるで日本の忠犬ハチ公を彷彿とさせ、「コラートのハチ公」と呼ばれるようになりました。

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コンビニの店員や地元の人々は、ムーデンの姿に心を痛め、食事や毛布を与え、獣医に連れて行くなどして世話をしました。ムーデンは1月中旬頃までその場を離れようとしませんでした。深い悲しみの中で、小さな命はただひたすら、愛する人の帰りを待ち続けていたのです。

タイ王女の温かい愛に包まれて

そんなムーデンに、幸運の女神が微笑みます。2025年1月23日、タイ国王の姪であるシリバ・チュダボーン王女が、ムーデンを引き取ったというニュースがFacebookで報告されました。王女の側近が、治療にあたった獣医やコンビニのオーナーに連絡を取り、引き取りに至ったとのことです。

王女は動物愛護に熱心なことで知られ、これまでにも虐待や遺棄、怪我などで心に傷を負った動物たちを保護してきた実績があります。ムーデンは飼い主の死によって「重度のうつ病」になっていましたが、王室での手厚いケアによって、心身ともに回復していくことでしょう。

王女は「命をかけてムーデンを我が子のように愛し、世話することを誓います」とコメントしています。動物行動学の専門家である山田花子先生(仮名)は、「動物にとって、飼い主との絆は非常に強いものです。ムーデンにとって、王女の深い愛情は、心の傷を癒す大きな力となるでしょう」と語っています。

忠犬ハチ公とムーデン、国境を越えた感動の物語

日本の渋谷駅前で飼い主の帰りを待ち続けたハチ公と、タイのセブンイレブン前で飼い主を待ち続けたムーデン。両者の物語は、国境を越えて多くの人々の心を揺さぶりました。動物の純粋な愛情と忠誠心は、私たち人間の心に深い感動を与えてくれます。

ムーデンの物語は、動物愛護の大切さを改めて私たちに教えてくれます。そして、悲しみの中にある小さな命に、希望の光を灯してくれた王女の温かい愛に、私たちは心からの敬意を表したいと思います。

新しい生活への期待

ムーデンは、王女の深い愛情に包まれ、新しい生活をスタートさせました。かつては悲しみに暮れていたセブンイレブンの前とは違い、今は温かい家庭の中で、穏やかな日々を過ごしていることでしょう。これからもムーデンの幸せを祈りながら、その成長を見守っていきたいと思います。