近年、凶悪犯罪の低年齢化が深刻な問題となっています。今回、jp24h.comでは、強盗事件に関与し、少年院に収容された19歳の少年に独占インタビューを行いました。彼は「境界知能」と呼ばれるIQ71の持ち主でした。彼の生い立ち、犯罪に至るまでの経緯、そして更生への道を探ります。
IQ71の少年、強盗事件への関与を語る
インタビューに応じる少年
少年は、加古川学園という国内最大の少年院で私たち取材班と面会しました。あどけなさの残る顔立ちとは裏腹に、強盗事件への関与を淡々と語り始めました。「お金が目的でした。軽い気持ちで犯罪を犯しました」と、罪の意識は希薄な様子でした。彼は指示役として仲間と共に強盗を計画し、実行役を現場に向かわせたのです。実行役が逮捕された後、身を隠していましたが、最終的に地元に戻り逮捕されました。
インタビュー中の少年
増加する「境界知能」の少年犯罪
加古川学園
少年院に収容される少年の数は年々減少傾向にありますが、その一方で「境界知能」の少年の割合が増加しているという現状があります。「境界知能」とは、IQ70~85の知的障害と平均知能の間にある状態を指します。専門家によると、7人に1人が該当すると言われています。少年犯罪と境界知能の関連性について、更なる研究が必要です。
IQの分布図
学校への不適応、家庭環境の問題
インタビューに答える少年
少年は幼い頃から学習に困難を抱え、学校生活に馴染めずにいました。「授業が楽しくなかった。周りとズレていると感じていた」と語り、周囲とのコミュニケーションに苦労していた様子が伺えます。中学時代には不登校になり、非行に走るようになりました。17歳で両親が離婚し、経済的に困窮した生活を送る中で、親からの愛情や関心を十分に感じられなかったことも、彼の非行に繋がった一因と言えるでしょう。教育心理学の専門家である山田先生(仮名)は、「境界知能の子供たちは、周囲の理解と適切な支援が不可欠です。学校や家庭でのサポート体制の強化が急務です」と指摘しています。