「寿司職人でアメリカンドリーム」の“大きな落とし穴”凡人はチップをもらって節約しても《半端ない大赤字家計》の現実


【写真】「寿司」とはもはや無関係、アメリカ名物の「SUSHI」

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ニューヨークでは月収50万円でも「赤字」

 一時期、そんなコメントをよくいただきました。

 確かにアメリカでは寿司職人の求人も見かけますが、寿司職人の経験がない人は、時給20ドル程度からのスタートです。ニューヨーク州の最低賃金は15ドルなので、20ドルはそれほど高くはないし、家賃も払えません。

 もしかしたら、お客様からのチップも含めれば月に50万円(※1ドル=150円換算、書籍執筆時)くらいいくかもしれません。ただ、必死に節約しまくっている「難民」家でも月に70万円ぐらいはかかっているので、月50万円のお給料では赤字です。

「アメリカって日本より時給が高いんですよね。時給3000円とかもらえたら、楽勝じゃないですか?」

 よくこういったコメントもいただきますが、全然楽勝じゃないです。ニューヨークの平均生活費は家族4人で月117万円です。

 もちろん、ヘッドシェフやマネージャーなどのレベルになれば、年収1000万円、1500万円の求人もあります。でも、僕みたいな凡人が、いきなりそんなレベルの職人やマネージャーになれるかといったら、絶対になれません。

 どうやら、日本のメディアで一時期「日本人だったら寿司職人になれるし、そうなったらすべて解決」みたいなイメージができてしまったようです。



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