EU大使「見返り」認める ウクライナ疑惑で下院委の弾劾訴追調査に

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米国のソンドランド欧州連合(EU)担当大使(AP)

米国のソンドランド欧州連合(EU)担当大使(AP)

 【ワシントン=住井亨介】トランプ米大統領のウクライナ疑惑をめぐり、米国のソンドランド欧州連合(EU)担当大使がウクライナ側に対し軍事支援の条件として野党・民主党のバイデン前副大統領に関する調査の開始を要求していたことが5日、ソンドランド氏が下院委員会に提出した文書で明らかになった。トランプ氏は「見返りはない」としてきたが、政権が外交力を使って政敵のバイデン氏攻撃を図った状況が改めて鮮明になった。

 トランプ氏の弾劾訴追調査を進める下院委が同日、文書を公開した。それによると、ソンドランド氏は9月1日にポーランドでウクライナのゼレンスキー大統領の側近に対し、「汚職撲滅についての声明を公表しない限り、米国による軍事支援の再開はないだろう」と伝えた。「汚職撲滅」はバイデン氏の息子が幹部を務めていたウクライナ企業に関する捜査を意味する。

 対ウクライナ軍事支援はトランプ氏がバイデン氏の調査をゼレンスキー氏に求めた7月の電話会談前に凍結された。凍結解除が調査表明に対する外交的見返りだったかどうかが疑惑の焦点で、下院で多数を占める民主党は追及を強めるとみられる。

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