ウクライナ侵攻開始から3年。日本で新たな生活を築こうとする避難民の方々にとって、希望と不安が交錯する春が訪れています。長期滞在を望む声が多い一方で、自立への道のりは険しく、支援の継続が重要な課題となっています。
長期滞在を希望するウクライナ避難民の現状
ウクライナ避難民の記者会見
出入国在留管理庁のデータによると、2025年1月末時点で約2,000人のウクライナ避難民が日本で生活しています。日本財団のアンケート調査では、約7割の方が長期滞在を希望していることが明らかになりました。「できるだけ長く日本に滞在したい」という声や、「ウクライナの状況が落ち着くまで日本にいたい」という声が聞かれます。
就労状況と経済支援の行方
多くの方が日本で就労していますが、約7割がパートタイム勤務という現状です。日本財団による年間100万円の経済支援は、入国時期に応じて来年4月までに順次終了予定。生活相談や就業支援は継続されるものの、経済的な不安は拭えません。
自立への道のりと支援の必要性
日本語を学ぶウクライナ避難民
日本語習得の難しさや、文化の違いなど、避難民の方々が直面する課題は少なくありません。NPO法人「ひまわり」代表の山田花子さん(仮名)は、「言葉の壁は就労の大きな障壁。さらに、日本の文化や習慣に適応するにも時間とサポートが必要です」と指摘します。
支援の継続が不可欠
日本YMCA同盟の横山由利亜さんは、「3年が経ち、自立した生活を送れている人はまだわずかです。長期的な支援の必要性を改めて認識する必要があります」と訴えます。 生活基盤の確立、就労支援、日本語教育など、多岐にわたるサポートが求められています。
今後の展望と私たちにできること
ウクライナ情勢の長期化に伴い、避難民の方々への支援は長期的な視点で考える必要があります。行政、NPO、企業、そして私たち一人ひとりができることを考え、行動していくことが重要です。 避難民の方々が安心して日本で生活できるよう、温かい支援の手を差し伸べ続けましょう。