【終電繰り上げで激変!?】人口減少が加速する日本の大都市圏の未来とは?

少子高齢化が進む日本。人口減少は私たちの生活にどのような影響を与えるのでしょうか?100万部突破の『未来の年表』シリーズの著者、河合雅司氏が、終電繰り上げをきっかけに大都市圏の未来を鋭く分析します。通勤事情の変化から都市構造の変容まで、知られざる日本の未来図をご覧ください。

終電繰り上げは都市構造を変える?

終電繰り上げは、単なる「飲み会の時間を調整する」といった小さな変化にとどまりません。大都市圏の構造そのものを大きく変える可能性を秘めているのです。

深夜帯の運行本数の減少は、郊外へのバス路線の縮小にも繋がりかねません。オフィス街の終電繰り上げだけでなく、自宅までの全ての交通機関の時間を考慮すると、「実質的な終電時刻」は想像以上に早まるでしょう。 終電繰り上げのイメージ終電繰り上げのイメージ

この変化は、企業の働き方にも影響を与えます。残業時間の制約、仕事帰りの飲食店の閉店時間の早期化など、私たちの生活リズムそのものが変わっていく可能性があります。都市計画の専門家である山田一郎氏(仮名)は、「終電繰り上げは都市の活動時間帯を縮小させ、経済活動にも大きな影響を与える可能性がある」と指摘しています。

東京圏・大阪圏の縮小が始まる?

東京圏や大阪圏は、鉄道沿線開発と共に発展してきました。しかし、「実質的な終電時刻」の繰り上げは、遠方の衛星都市からの通勤を困難にし、都市圏の縮小に繋がる可能性があります。

利便性の悪化に伴い、都心部に近いエリアへの人口流入が増加し、外縁部の宅地開発にブレーキがかかることが予想されます。地価下落、地方自治体の税収減少といった負の連鎖も懸念されます。これはまるで、小さな変化が大きな影響を与えるバタフライ効果のようです。

人口減少時代の都市のあり方とは?

終電繰り上げは、大都市圏の縮小の引き金となる可能性がありますが、真の要因は人口減少そのものです。2030年頃から本格的な人口減少が予想される東京都も例外ではありません。高齢化の進展も加わり、都市に求められる役割や機能は大きく変化していくでしょう。

都市計画コンサルタントの佐藤花子氏(仮名)は、「人口減少時代において、都市はコンパクトシティ化を進め、限られた資源を効率的に活用していく必要がある」と提言しています。 未来の都市のイメージ未来の都市のイメージ

コロナ禍は、こうした都市の課題を浮き彫りにしました。終電繰り上げをきっかけに、人口減少時代の都市のあり方を改めて考える必要があるのではないでしょうか。地方における百貨店や銀行の減少、地方移住の促進など、様々な視点から都市の未来を検討していく必要があります。