兵庫維新の会の3県議が、昨年11月の兵庫県知事選期間中にNHK党党首の立花孝志氏に斎藤元彦知事に関する情報を提供していた問題で、2月23日に7時間40分にも及ぶ謝罪会見を行いました。一体何が語られたのでしょうか?そして、この騒動の背景には何があるのでしょうか?この記事では、この問題を詳しく解説します。
維新3県議、立花氏に情報を提供した経緯とは?
謝罪会見に臨んだのは、岸口実県議、増山誠県議、白井孝明県議の3名。それぞれが個別に立花氏に情報を提供していたことを認め、謝罪しました。
岸口県議:故・竹内前県議らを「知事失職の黒幕」と名指しした文書に同席
岸口県議は、故・竹内英明前県議らを「知事失職の黒幕」と名指しした真偽不明の文書が立花氏に渡される場に同席していたとされています。
岸口実県議ら3名が会見に臨む様子
増山県議:百条委員会の非公開音声データなどを提供
増山県議は、百条委員会の非公開の音声データやメモを立花氏に提供したと認めています。百条委員会とは、地方自治法に基づき、地方議会の議員が証人喚問などを行うことができる調査委員会のことです。
白井県議:自ら立花氏に電話で情報提供
白井県議は、自ら立花氏に電話をかけ、情報を提供したと説明しています。
兵庫維新の会は、岸口県議に離党勧告、増山県議を除名処分とし、白井県議については引き続き処分を検討するとしています。
7時間超の会見…何が語られたのか?
ジャーナリストの吉富有治氏は、この会見を現地で取材し、「笑うしかない会見だった」と評しています。3人がなぜ立花氏を選んで情報を提供したのか、その理由が明確に説明されていない点が疑問視されています。提供した内容も、提供方法も異なる3人が、まるで組織的に動いたかのような印象を受けるとも指摘しています。
騒動の発端と背景
この騒動の発端は、斎藤知事を巡る内部告発文書です。この文書の真偽を巡り、昨年6月に百条委員会が設置されました。岸口県議は副委員長、増山県議は委員を務めていましたが、委員会の質問と斎藤知事の主張は噛み合わず、議論は難航しました。
百条委の結論を待たずに、最初に斎藤知事に辞職を申し入れたのは維新会派でした。斎藤知事は大阪府以外で初めて誕生した維新系の知事と言われていますが、維新会派の申し入れにも応じませんでした。
その後、9月19日に全会一致で不信任決議が可決され、斎藤知事は失職を選択。出直し知事選へと発展しました。
故・竹内英明元県議のホームページ
この一連の流れの中で、3県議が立花氏に情報を提供したという今回の問題が発生しました。兵庫県政を揺るがすこの騒動は、今後の政治活動にどのような影響を与えるのでしょうか。