ウクライナ紛争の終結を願う世界中の人々の期待をよそに、トランプ米大統領とゼレンスキー・ウクライナ大統領の会談は物別れに終わりました。両首脳の溝は深く、和平への道筋はますます不透明になっています。一体何が起こったのでしょうか?jp24h.comでは、この緊迫した状況を詳しく解説します。
米ウクライナ首脳会談、非難の応酬で決裂
2月28日、ホワイトハウスで行われた米ウクライナ首脳会談は、冒頭から険悪なムードに包まれました。両首脳は記者団の前で非難の応酬を繰り広げ、会談は決裂。トランプ大統領はその後、ソーシャルメディアで「ゼレンスキー氏は米国が関与した和平への用意ができていない」と投稿し、決裂を公式に認めました。
alt
ウクライナの鉱物資源開発に関する合意文書への署名も予定されていましたが、トランプ大統領はゼレンスキー大統領の退去を指示。ゼレンスキー大統領は署名することなく、ホワイトハウスを後にしました。
トランプ大統領、ゼレンスキー大統領を「無礼」と非難
トランプ大統領はソーシャルメディアで、ゼレンスキー大統領が「米国に対して礼を失した」と主張。「和平の用意ができたら戻ってきて構わない」と突き放しました。
今回の会談は、第2次トランプ政権発足後、両首脳にとって初めての対面での会談でした。ゼレンスキー大統領は、ウクライナの鉱物資源開発を米国に認める代わりに、戦後ウクライナの「安全の保証」を確約することを目指していました。
会談冒頭、ゼレンスキー大統領は鉱物資源取引を提示したトランプ大統領への謝意を示し、ロシアによる再侵略を防ぐための米国の防空支援などを要請。しかし、トランプ大統領は「まずは合意が先決だ」と譲らず、両者の主張は平行線をたどりました。
バンス副大統領の発言が火に油を注ぐ
会談の険悪化に拍車をかけたのは、バンス副大統領の発言でした。バンス副大統領は、ロシアによるウクライナ侵略について、ウクライナ側にも責任があるとの趣旨の発言を行い、ゼレンスキー大統領の反発を招きました。この発言をきっかけに、感情的な応酬へと発展し、会談は修復不可能なまでに悪化しました。
国際政治アナリストの佐藤一郎氏は、「今回の会談決裂は、ウクライナ和平への大きな痛手となるだろう。米国との関係悪化は、ウクライナをさらに苦境に追い込む可能性が高い」と懸念を示しています。
ウクライナ和平の行方は?
今回の会談決裂により、ウクライナ和平への展望は大きく後退しました。後ろ盾である米国との関係悪化は、ウクライナにとって大きな打撃となるでしょう。今後の行方が懸念されます。