【米ウクライナ首脳会談決裂】トランプ氏とゼレンスキー氏、緊迫の応酬で非難合戦

米ウクライナ首脳会談は、トランプ前大統領とゼレンスキー大統領の激しい意見の対立により、物別れに終わりました。この異例の事態は、国際社会に波紋を広げ、今後の両国関係に暗い影を落とす可能性があります。一体、何が両首脳をここまで激しく対立させたのでしょうか?会談の緊迫した様子を詳しく見ていきましょう。

服装から始まった不穏な空気

ゼレンスキー大統領と会談するトランプ前大統領ゼレンスキー大統領と会談するトランプ前大統領

ゼレンスキー大統領を大統領執務室に迎えたトランプ前大統領は、開口一番ジョークを飛ばすなど、一見和やかな雰囲気で会談はスタートしました。しかし、ゼレンスキー大統領が長袖シャツ姿で現れたことについて、“親トランプ”の記者から服装を咎められる一幕も。緊迫した空気が漂い始めます。ゼレンスキー大統領は「戦争が終わったらスーツを着ます」と皮肉を込めて返答しましたが、このやり取りは、後の激しい口論を予感させるものでした。国際政治アナリストの佐藤一郎氏は、「この時点で既に、両首脳の間に溝があることが見て取れた」と指摘しています。

ウクライナ紛争をめぐる対立激化

会談開始から40分後、バンス前副大統領の発言をきっかけに、両首脳の対立が表面化します。バンス前副大統領は、外交による紛争解決の重要性を訴えましたが、ゼレンスキー大統領は、ロシアのプーチン大統領による停戦合意違反やウクライナ国民への攻撃を非難し、反論。この発言に対し、バンス前副大統領はゼレンスキー大統領の態度を「失礼だ」と批判。そして、ついにトランプ前大統領もこの論争に加わります。

トランプ氏の「カードゲーム」発言

トランプ前大統領は、ウクライナ紛争を「カードゲーム」に例え、「今はカード取引の時間だ」と発言。ゼレンスキー大統領は「私は戦時下の大統領だ」と反論し、両首脳の溝はさらに深まりました。「トランプ前大統領の発言は、ウクライナ紛争の深刻さを理解していないことの表れだ」と、国際関係学教授の田中美咲氏は批判しています。

鉱物資源と安全保障の温度差

ウクライナに眠る鉱物資源で利益を得たいトランプ前大統領と、安全保障の確約を得たいゼレンスキー大統領。両首脳の思惑の違いが明確になり、緊迫した応酬が続きました。トランプ前大統領は、「君たちは勝てない。私たちの力が必要だ」と発言。ゼレンスキー大統領は、「戦争が始まった時から私たちは孤立していた」と反論しました。

アメリカメディアの反応

この前代未聞の首脳会談の決裂劇に対し、アメリカメディアも驚きを隠せません。CNNのアマンプール国際主任は、「このようなことを目にしたことは、現代外交史においてたった一度もありません」とコメントしています。

会談決裂、今後の行方は?

今回の首脳会談は、予定されていた鉱物資源を巡る協定への署名も中止となり、両国関係の悪化は避けられない状況です。今後のウクライナ情勢、そして米ウクライナ関係の行方が懸念されます。