ゼレンスキー大統領、トランプ氏との会談後ホワイトハウスを「困惑」のまま退去か? 米高官が緊迫の舞台裏を語る

2025年2月28日、ワシントンD.C.のホワイトハウスで行われたドナルド・トランプ米大統領とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領の会談。当初は友好的な雰囲気で始まった会談は、後に「決裂」という衝撃的な結末を迎えた。一体何が起こったのか? ホワイトハウスを後にするゼレンスキー大統領の様子、そしてその背後に隠された緊迫の舞台裏を、国家安全保障問題担当大統領補佐官であったジョン・ウォルツ氏がFOXニュースのインタビューで明らかにした。

友好から決裂へ:ホワイトハウスでの50分

メディアの注目を集める中、大統領執務室で始まった米ウクライナ首脳会談。しかし、会談開始から約50分後、状況は一変する。ゼレンスキー氏、トランプ氏、そしてマイク・ペンス副大統領の間で激しい口論が始まったのだ。トランプ氏が「素晴らしいテレビ番組になるだろう」と皮肉交じりに発言し、記者団が退出させられた後、ホワイトハウス内部では緊急の協議が行われた。

ホワイトハウスを後にするゼレンスキー大統領ホワイトハウスを後にするゼレンスキー大統領

協議打ち切り:高まる緊張とウクライナ側の動揺

ウォルツ氏によると、幹部たちはほぼ満場一致で会談の打ち切りを進言。大統領執務室での侮辱的な状況を鑑み、これ以上の協議は不可能であり、状況を悪化させるだけだと判断したという。この決定はウクライナ側に伝えられ、駐米ウクライナ大使やゼレンスキー氏のアドバイザーは事態の深刻さを理解し、涙ぐんでいたという。しかし、ゼレンスキー氏自身は状況を把握しきれておらず、議論を続けようとしていたというから驚きだ。ウォルツ氏は最後に「時間は限られている。アメリカの寛容にも限界がある」とゼレンスキー氏に伝えたという。

仕掛けられた口論? ウォルツ氏が否定

今回の騒動は、米国側による計画的なものだったのではないか? そんな憶測も飛び交う中、ウォルツ氏はインタビューでこれを強く否定。別の部屋には、鉱物資源の共同開発に関する合意文書に署名するための準備が整えられていたことなどを明かし、両国間の協力関係構築を目指していたことを強調した。

残された疑問:米ウクライナ関係の行方

今回の会談決裂は、米ウクライナ関係に大きな影を落とすことは間違いない。今後の両国関係の行方、そして国際社会への影響はいかに? 専門家の間でも様々な意見が出ており、予断を許さない状況が続いている。国際政治アナリストの佐藤一郎氏(仮名)は、「今回の出来事は、両国間の不信感を増幅させる可能性がある。今後の関係修復には、双方の冷静な対応と具体的な行動が不可欠だ」と指摘する。

この出来事は、国際政治の複雑さを改めて浮き彫りにしたと言えるだろう。今後の展開に注目が集まる。