戦艦大和、その名は日本の歴史に深く刻まれた巨大戦艦。今回は、200分の1スケールで艤装中の大和を再現した、圧巻のスケールモデルをご紹介します。モデラーあにさん(@aniu2)とtakaさんの共同制作によるこの作品は、細部までこだわり抜かれたディテールと圧倒的な存在感で、見る者を戦艦大和の世界へと引き込みます。製作秘話を通して、その情熱と技術をご覧ください。
呉海軍工廠での艤装風景を再現
あにさんがこの作品を製作するきっかけとなったのは、呉海軍工廠で艤装中の大和を捉えた一枚の有名な写真。この艤装シーンをジオラマで再現したいという強い思いから、壮大なプロジェクトが始動しました。200分の1スケールという大型モデルに挑戦するにあたり、共にジオラマ製作を行うtakaさんと共同で作業を進めることになりました。
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資料集めと船体製作の難関
製作における最大の難関は、資料集めでした。機密保持が徹底されていた大和の艤装中の写真はわずか一枚しか現存しておらず、写真に写っていない部分は様々な書籍を読み解き、想像力で補完する必要がありました。
船体製作もまた困難を極めました。艦橋や主砲は既存のキットを改造することで対応できましたが、200分の1スケールの船体キットは入手不可能。そこで、350分の1スケールのタミヤ製キットを参考に、図面を新たに作成し、プラ板からフルスクラッチで作り上げるという途方もない作業に挑戦しました。
3Dプリンターの活用と限界
200分の1スケールでのフィギュアや小物、様々な部品の製作は手作業ではほぼ不可能であり、3Dプリンターの活用が不可欠でした。しかし、3Dプリンターにも限界があることを実感したとあにさんは語ります。デジタルモデリングでは、手作業のような素材の触感や偶然の要素が再現できない。実際に手を動かし、素材に触れることで生まれる創造性こそがものづくりの魅力だと再認識したそうです。今後のスケールモデル製作では、デジタルとアナログの融合が重要になると考えています。
徹底的なイメージ共有が生んだ力強い作品
大型スケールモデル製作においては、細部へのこだわりが全体のバランスを崩す原因となることがあります。しかし、今回はあにさんとtakaさんが綿密なイメージ共有を行いながら作業を進めたことで、当初のイメージ通りのバランスのとれた力強い作品を完成させることができました。
戦艦大和への深い理解と新たな発見
この作品を通して、あにさんは戦艦大和への理解を深め、その魅力を再発見しました。大和が生まれた背景や目的、一つひとつの部品の意味など、多くのことを学ぶことができたそうです。
まとめ:デジタルとアナログの融合が生み出す未来
あにさんとtakaさんの情熱と技術によって生まれた200分の1スケール戦艦大和の艤装シーンは、スケールモデルの可能性を示す傑作と言えるでしょう。3Dプリンターの活用と手作業の融合、そして徹底的なイメージ共有によって実現したこの作品は、今後のスケールモデル製作に新たな道を切り開くものとなるでしょう。