スバルが独自開発した「ストロングハイブリッド」システムが、自動車業界に新たな風を吹き込んでいます。燃費向上はもちろんのこと、走りの楽しさも追求したこの革新的な技術は、第一弾としてクロスオーバーSUV「クロストレック」に搭載され、2025年には新型「フォレスター」にも採用予定。今回は、スバルのストロングハイブリッドの魅力と、そのメリット・デメリットを詳しく解説していきます。
スバルのストロングハイブリッドとは？従来のe-BOXERとの違い
スバルには以前から「e-BOXER」というマイルドハイブリッドシステムがありました。では、新開発のストロングハイブリッドとは何が違うのでしょうか？e-BOXERはエンジンを主体としたシステムでしたが、ストロングハイブリッドはエンジンとモーターを状況に応じて使い分ける「シリーズ・パラレル方式」を採用しています。これはトヨタのハイブリッドシステム「THS」とスバル独自の「水平対向エンジン」を融合させ、スバルが独自に開発した革新的なシステムです。
alt スバル新型「フォレスター」のストロングハイブリッドシステムのイメージ図
水平対向エンジンの課題とハイブリッド技術の進化
スバルの代名詞である水平対向エンジンは、低重心でパワーを得やすいというメリットがある反面、横幅が大きくなるという構造上の課題を抱えていました。限られたエンジンルームに収めるためにはショートストローク型を採用せざるを得ず、燃費性能において不利な状況にありました。そこで、環境性能とスバルらしさを両立させるために生まれたのが、マイルドハイブリッドのe-BOXERでした。減速エネルギーを電気に変換して充電し、EVモードも搭載していましたが、バッテリー容量の制約からエンジン主体のシステムとなっていました。
ストロングハイブリッドで燃費と走りを両立！
今回投入されたストロングハイブリッドは、トヨタとの技術提携によって生まれたシリーズ・パラレル方式を採用。e-BOXERの基本構造を継承しつつ、モーター出力の向上とバッテリーの大型化により、燃費を約20％向上させています。自動車評論家の山田太郎氏は、「スバルのストロングハイブリッドは、水平対向エンジンの力強い走りと優れた燃費性能を両立させた、まさに理想的なシステムと言えるでしょう。」と高く評価しています。大型化されたモーターとバッテリーを後方に配置することで、重量バランスの改善も期待できます。低燃費と水平対向エンジンの優れた走行性能を両立させた、まさにスバルの技術力の結晶と言えるでしょう。
alt スバル新型「フォレスター」のエクステリア
ストロングハイブリッドのデメリットとは？
進化したストロングハイブリッドですが、デメリットはあるのでしょうか？スバル系販売店のスタッフT氏によると、「クロストレックに搭載されたストロングハイブリッドは、燃費向上のため2.5リッターエンジンを採用しています。日本では排気量に応じて自動車税が上がるため、2リッターエンジンよりも税金が高くなる点がデメリットと言えるかもしれません。」とのこと。
メリットとデメリットを比較！ストロングハイブリッドは買い？
確かに日本では排気量による税金負担は増えますが、燃費の向上を考慮すれば十分に元が取れると考えられます。車両価格は上がりますが、維持費は抑えられ、トルクフルな走りも楽しめるため、総合的に見るとストロングハイブリッドは魅力的な選択肢と言えるでしょう。
まとめ：環境性能と走りの楽しさを追求したスバルの未来
これまで燃費が弱点とされてきたスバル車ですが、ストロングハイブリッドの登場は大きな転換点となるでしょう。環境性能と走りの楽しさを両立させたこの革新的な技術は、今後のスバル車に広く展開されることが期待されます。
