長野駅東口のバス停で、違法駐車が深刻化し、乗客の安全が脅かされている問題がSNSで大きな波紋を呼んでいます。長電バス公式X(旧Twitter)の投稿をきっかけに、日常的に繰り返される迷惑行為の実態が明らかになり、多くの批判が寄せられています。
バス停を塞ぐ違法駐車、乗客は車道を歩く危険な状況
長電バスは「皆様のご協力をお願いします」という切実な訴えと共に、バス停周辺の現状を写真付きで公開しました。写真には、バス停に停車する一般車両が多数写っており、バスは車道にはみ出して停車せざるを得ない状況が映し出されています。そのため、乗客は車道を歩いてバスに乗り降りする危険な状況に晒されているのです。
バス停の前に停車した車のため、乗客は車道を横断してバスに乗車している様子
この投稿に対し、SNS上では「本当に困っている」「少しの時間だから、周りも停めているから、という安易な考えで迷惑行為をしているドライバーに反省を促してほしい」「道路交通法ではバス停10メートル以内は駐停車禁止。警察に通報すべき」といった批判の声が殺到しています。また、「駅の交番はどこ？警察の交通課でないと対応できないのか」「ガードマンの配置など、コスト面は難しいかもしれないが対策を講じるべき」「市や警察と連携した対策が必要」といった具体的な対策を求める声も上がっています。
「駐停車禁止」の看板も無視、30分無料駐車場の利用を呼びかけ
長電バスは翌日も、大きな「駐停車禁止」の看板の前に駐車する一般車両の写真を公開し、「ドライバーの目に入っていないようだ。観光バスも出発に苦労している」と現状を訴えました。そして改めて「長野駅東口駐車場（30分無料）の利用をお願いします」と注意喚起を行いました。
交通ジャーナリストの山田一郎氏（仮名）は、「ドライバーのモラル低下が深刻な問題となっている。わずかな時間の駐車でも、公共交通機関の運行を妨げ、乗客の安全を脅かす可能性があることを認識すべきだ」と指摘しています。さらに、「行政、警察、バス会社が連携し、啓発活動や取り締まり強化など、多角的な対策を講じる必要がある」と提言しています。
安全な交通環境の実現に向けて、一人ひとりの意識改革を
今回の問題は、一部ドライバーのモラルの低さを露呈するだけでなく、駅周辺の交通インフラ整備の必要性も浮き彫りにしました。安全で快適な交通環境の実現のためには、ドライバー一人ひとりの意識改革、そして関係機関による効果的な対策が不可欠です。皆で協力し、より良い街づくりを目指していくことが重要です。
