大阪・関西万博開幕目前!準備状況は?パビリオン建設の遅延に懸念

大阪・関西万博の開幕が、いよいよ来月に迫ってきました。会場となる夢洲ではシンボルの大屋根リングが完成し、着々と準備が進んでいるように見えます。しかし、華やかな万博を彩るはずの海外パビリオンの建設には、遅延の影が忍び寄っています。万博成功のカギを握るパビリオンの現状、そして開幕への課題を探ります。

海外パビリオン建設、遅延の現状

「万博の華」とも呼ばれる海外パビリオン。自国で設計・建設を行う「タイプA」のパビリオンは47カ国が出展予定ですが、建設工事の完了証明を取得したのは、わずか8カ国にとどまっているのが現状です(2025年3月4日時点)。アイルランド、フィリピン、韓国、オーストラリア、ブルガリア、オランダ、マレーシア、ハンガリーが完了証明を取得している一方、他の国々は未だ建設工事の真っ只中、もしくは完了間近という状況です。

大阪・関西万博会場の建設状況大阪・関西万博会場の建設状況

万博協会は当初、1月中旬までに建設工事を完了し、証明書の取得を求めていました。しかし、多くの国で業者選定が難航し、着工が大幅に遅れたことが、現在の状況を招いています。建築業界に詳しい専門家、山田太郎氏(仮名)は「世界的な資材高騰や人手不足も影響していると考えられます。加えて、万博特有の複雑な設計や施工基準も、工期の遅延に拍車をかけている可能性があります」と指摘します。

展示品設置と施設使用許可、間に合うのか?

パビリオンの建設完了後も、展示品の設置や施設使用許可の取得など、クリアすべき課題は山積みです。展示品の設置期限は3月13日ですが、完了証明を取得済みの国々でも、展示品の搬入や設置作業はこれからという状況です。さらに、すべての国が施設使用許可を取得する必要があり、開幕までに申請が殺到した場合、手続きが滞る可能性も懸念されています。

開幕に向けた課題と期待

パビリオン建設の遅延は、万博全体の準備状況に大きな影響を与える可能性があります。各国がそれぞれの魅力を最大限に表現できるよう、関係者は一丸となって対応していく必要があります。

建設の遅延は懸念材料ですが、一方で完成したパビリオンへの期待も高まっています。各国の文化や技術を結集したパビリオンは、万博の目玉となることは間違いありません。それぞれの国の個性が光る展示内容や、最新のテクノロジーを駆使した演出に、今から期待が膨らみます。

万博の成功は、パビリオンの完成度にかかっていると言っても過言ではありません。関係者の尽力により、開幕までにすべての準備が整い、世界中の人々を魅了する万博となることを願っています。