【韓国】 大手企業の業績が「総崩れ」、文政権に経済回復はもはや不可能か


1:ななしさん 2019/11/12(火) 09:11:47.12

最近、韓国企業の業績悪化が一段と顕著になっている。有力アナリストの予想によると、2019年、韓国総合株価指数(KOSPI)に採用されている企業の本業からの収益は前年から30%程度減少する見込みだ。日米などの主要国と比較しても、韓国企業の業績悪化は際立っている。

今のところ、世界的な低金利や米中貿易摩擦の“休戦協定”への期待から、韓国の株式市場はそれなりの安定感を維持しているものの、韓国企業の稼ぐ実力は想定以上に低下していると考えられる。そうした状況を考えると、韓国経済の先行きはかなり心配だ。

韓国経済の屋台骨ともいえる半導体分野を中心に、韓国の大手企業の業績は大きく落ち込んでいる。企業業績の悪化は経済成長の鈍化につながる。韓国経済の成長に欠かせない輸出は減少トレンドにある。それに加えて、家計債務は増加し内需は盛り上がりづらい。

韓国経済が安定するには政権の経済運営が重要なのだが、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の経済政策には多くの専門家が疑問符をつけている。今後、さらに経済成長率が鈍化するようだと、徐々に国民に不満がたまり、韓国社会に閉塞感が強まる可能性もあるだろう。

足元、韓国大手企業の業績は「総崩れ」というべき状態にみえる。韓国経済を支えてきた半導体業界では、大手企業の業績が大きく落ち込んだ。7~9月期、サムスン電子に次ぐDRAM世界大手のSKハイニックスでは、営業利益が前年同期に比べて93%も減少した。

2016年から2017年にかけて、世界的にデータセンターへの設備投資などが増えた。それが、メモリ需要を押し上げ、DRAM価格も上昇した。その中で、SKハイニックスは先行きを過度に楽観して設備投資を増強し、在庫を積み上げすぎた。2018年以降、世界的に半導体市況は悪化し、SKハイニックスの業績はジェットコースターが急降下するような勢いで悪化した。液晶分野では世界大手のLGディスプレーも営業赤字に陥った。

韓国がシェアを高めてきた造船分野でも、業績悪化が深刻だ。中国経済が成長の限界を迎え、世界的に資源輸送などのための海運需要は落ち込んでいる。それにもかかわらず、現代重工業は経営不振に陥ってきた大宇造船海洋を買収した。背景には、政府主導で経営統合が進む中国造船業界への対抗意識や危機感などがあったとみられる。

収益力が低下している現代重工業が、大宇造船海洋の買収費用を負担したことはかなりの重荷になったはずだ。中国経済がさらに減速すれば、海運市況は一段と冷え込むことは予想できたことだ。韓国造船業界では“ゾンビ企業”が増える恐れすらある。

また、韓国造船業界では労働組合が賃上げを求めている。これは、造船企業の経営を下押しする。自動車業界でも、労組が毎年のように賃上げを求め、研究開発が思うように進んでいない。労組が経営の自由度を制約し、韓国自動車業界がEV化や自動運転技術の研究・開発において主要国の後塵を拝していると考える経済の専門家もいる。

韓国企業がどのように事業体制を立て直すことができるか、先行きは楽観できない。

韓国経済は構造上の問題を露呈している。輸出依存度の高さ、厚みを欠く内需、人口の減少など解決すべき問題点は多い。今年10月まで、韓国の輸出は11ヵ月連続で前年実績を下回った。半導体輸出は前年同月比で3割程度減少した。石油化学製品の輸出も大きく落ち込んでいる。韓国の輸出がすぐに回復基調をたどる構図が描きにくい。

そうした状況をみると、韓国経済は新しいモノを独自に生み出す基盤が十分に整っていなかったといえるかもしれない。一方、中国は、液晶や半導体など、これまで韓国から輸入してきたモノを国内で作る体制を急速に整えている。スマートフォン市場ではファーウェイやシャオミがシェアを獲得し、人工知能などの先端分野でも中国企業の台頭が顕著だ。

また、韓国の内需は厚みを欠いている。日・米経済は個人消費に支えられ、景気はそれなりの安定感を保っている。一方、個人消費がGDP(国内総生産)の40%台にとどまる韓国経済は、輸出落ち込みによる景気減速のマグニチュードを吸収することが難しい。

韓国では家計債務も積み上がっている。OECDのデータによると2017年、韓国家計の債務は可処分所得対比186%だった。景気の減速とともに、債務コストは家計にのしかかる。韓国家計の資金繰りは悪化し、個人消費が減少する展開は排除できない。

https://diamond.jp/articles/-/220146

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