【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米政権高官は11日、香港で警官が抗議デモの参加者らに実弾を発砲し、若者1人が重体となったことに関し、「米国は殺傷力の高い兵器の不当な使用を非難する」との声明を発表した。
同高官はまた、発砲を受けて抗議デモが過激化したことについて「香港警察と(デモに参加している)市民らはともに暴力的な対立を沈静化させ回避する責任がある」と訴えた。
国務省のオルタガス報道官も同日、「香港情勢を重大な懸念をもって注視している」とした上で、「香港政府に対し、民衆との対話に基づき、抗議活動の根底にある懸念を解決するよう求める」などとする声明を発表した。
一方、ポンペオ国務長官は8日、ベルリンで講演し、香港の抗議デモについて「中国政府は、(中国本土との)違いを容認する一国二制度を順守することを約束した」と述べ、「中国政府には約束を守るよう求めてきた」と指摘した。
ポンペオ氏はまた、「全ての当事者に暴力は良くないと説いてきた」としつつ、「香港で自由を勝ち取るための戦いは続くだろう」と強調した。