トルコがIS戦闘員の送還開始


 【カイロ=佐藤貴生】トルコ政府当局者は11日、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)に加わったドイツ人と米国人の2人を出国させたと発表した。さらに23人の欧州出身者を近く出国させるとしている。ロイター通信が伝えた。

 トルコのエルドアン大統領は国内で1200人のISメンバーを収容していると表明。出身国による身柄引き取りが進んでいないと不満を示していた。欧米など各国は、帰還戦闘員によるテロを警戒して受け入れに難色を示しており、今後は国際的に議論が高まりそうだ。

 一方、ギリシャの警察当局は、トルコ側から11日に不法滞在のアラブ系米国人の身柄引き受けを要請され、断ったとしている。この人物が、トルコが出国させたとする者かは不明。

 トルコが出国させるとしている23人は、フランス11人、ドイツ9人、アイルランド2人、デンマーク1人。ドイツやデンマーク、英国は一部の戦闘員や家族の市民権を抹消している。

 シリア北部の少数民族クルド人の民兵部隊は、自前の施設で多数のIS戦闘員と家族を収容していたとされ、トルコが10月にシリアへの越境攻撃を行った際、収容所の監視が甘くなるとの見方が出ていた。



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