大阪府東大阪市の路上で大阪地検が収容した大植(おおうえ)良太郎被告(42)が護送車から逃走し2日後に確保された事件で、大阪地裁岸和田支部が、被告側が納付した保釈保証金300万円の全額没取を決定したことが12日、分かった。
決定は7日付。覚せい剤取締法違反罪などに問われた被告は判決公判に3回連続で出廷せず、同日に保釈が取り消されていた。
また地裁岸和田支部は、10月30日に地検岸和田支部から逃走し、2日後に確保された野口公栄(きみえ)容疑者(49)=公務執行妨害容疑などで逮捕=についても、保釈保証金300万円のうち200万円の没取を決めた。同月15日付。野口容疑者も自動車運転処罰法違反罪などで公判中だったが、公判に出廷せず保釈が取り消された。
刑事訴訟法は保釈許可に関し、犯罪の性質や保有資産を考慮して、逃亡などを防ぐ抑止力として被告側に保証金を納付させることを規定。裁判への出廷のほか、事件関係者への接触禁止などの条件に違反した場合、保釈を取り消すとともに保証金の全額または一部を没取できるとしている。