突然の最終回に「まさかの理由」…今では考えられない昭和アニメの切なすぎる「打ち切り事情」


■【画像】え…どうしてこうなる? あまりにショッキングだった最終回■

 本作は、庵野秀明さん率いるカラーとサンライズのタッグが話題となり、同年4月8日(毎週火曜24時29分)より日本テレビ系での放送が決定している。

 そのカラーといえば、『宇宙戦艦ヤマト』(1974年から放送)をベースにした新作劇場アニメ映画の企画も発表され、2025年からの製作開始を目指していることが明かされている。

 『ガンダム』と『ヤマト』は昭和のアニメ人気を牽引し、半世紀以上を経た現在も続編や派生作品が制作されている超人気コンテンツ。だが、放映当時に両作品は「打ち切り」になっていることをご存知だろうか。

 昭和時代は1年単位での放送が主流で、一見不可解に思える打ち切り作品も多かった。超有名作にもかかわらず「そんな理由で?」と驚いてしまった昭和アニメを振り返ってみたい。

※本記事は各作品の核心部分の内容を含みます。

■真の強敵は裏番組や視聴率ではなかった?

 大正時代を舞台に、17歳のおてんば少女・花村紅緒と青年少尉・伊集院忍の恋愛を描いたラブコメ作品。大和和紀さんが手がけた漫画が原作で、こちらは『週刊少女フレンド』(講談社)にて1975年より連載。累計発行部数は1200万部を超える大人気少女漫画だ。

 アニメ化された『はいからさん』は、1978年6月3日からテレビ朝日系で放送開始となったが、1979年3月31日に全42話という微妙な話数で終了している。

 ここからは作品の重大なネタバレとなる。最終話となった「嗚呼! 大正ろおまんす」の回では、戦死したはずの少尉がミハイロフ侯爵として登場するのだが、原作と比べると、かなり中途半端な終わり方になっている。

 当時は日本テレビ系で『宇宙戦艦ヤマト2』、TBS系では『まんが日本昔ばなし』といった人気アニメが放送され、「裏番組が強すぎたせいで打ち切られたのでは?」と一部ファンの間でささやかれていた。

 しかし、原作者の大和和紀さんの話によると、1980年開催の「モスクワ五輪」のテレビ中継がアニメの時間枠に決まってしまい、その影響で打ち切りになったという。当時、大和和紀さんはアニメ製作には関わっておらず、「あと3回分しか続けられない」と相談されたが、(アニメの)物語はすでに原作の半ばまで描かれていて、「いくら原作者でもまとめようがなかった」と語っている。

 どんな困難にも立ち向かう紅緒だったが、世界規模の一大イベントには勝てなかった。最終的に、日本がモスクワ五輪不参加となったのも切ない。

 その後、『はいからさん』は1987年に南野陽子さん主演で実写映画化され、2017年と18年には「前・後編」で劇場アニメも公開。アニメの打ち切りから40年近く経過したが、きちんと完結を果たしている。



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