総武線車内スリ、折り畳み傘で巧妙に隠蔽も…現行犯逮捕の瞬間

JR総武線の車内で発生したスリ事件。犯人は折り畳み傘で手元を隠しながら犯行に及んだものの、被害者の機転と捜査員の活躍により現行犯逮捕されました。この記事では、事件の経緯と犯人の巧妙な手口、そして今後の捜査の展望について詳しく解説します。

折り畳み傘を使った巧妙なスリの手口

3月12日、JR総武線の車内で、75歳の男性が背負っていたボディバッグから小物入れが盗まれる事件が発生しました。犯人は中国籍の龔海旺容疑者(39)。彼は半開きの折り畳み傘を巧妙に利用し、周囲の乗客の目を欺きながら犯行に及んだのです。

龔容疑者は、混雑した車内でターゲットの男性に接近。背後から忍び寄り、半開きの折り畳み傘で手元を隠蔽しながら、ボディバッグのチャックを開けました。まるで傘を調整しているかのように見せかけ、他の乗客に気づかれることなく犯行を続けたのです。新宿駅に到着した際、電車を降りる隙に、数珠が入った小物入れを盗み取りました。

alt=逮捕された龔海旺容疑者(39)alt=逮捕された龔海旺容疑者(39)

被害者の機転と捜査員の迅速な対応

幸いなことに、被害者の男性はバッグのチャックが開いていることに気づき、後ろを振り返りました。その瞬間、龔容疑者は盗んだ小物入れを落としてしまい、慌てて電車に戻って逃走を図りました。しかし、巡回中の捜査員がその様子を目撃し、龔容疑者を現行犯逮捕。さらに、近くに座っていた見張り役の張偉容疑者(56)も逮捕されました。

防犯専門家の佐藤氏(仮名)は、「今回の事件は、スリ犯がいかに巧妙な手口を用いるかを示す典型的な例です。特に、折り畳み傘のような日常的なアイテムを利用することで、周囲の警戒心を解き、犯行を容易にしている点が危険です」と指摘しています。

alt=小物入れを盗む瞬間の龔容疑者(防犯カメラ映像より)alt=小物入れを盗む瞬間の龔容疑者(防犯カメラ映像より)

余罪の可能性と今後の捜査

龔容疑者は容疑を否認していますが、警視庁は他にも十数件の余罪があるとみて捜査を進めています。同様の手口による被害が他にもある可能性が高く、徹底的な捜査が求められています。

電車内でのスリは、私たちの身近に潜む犯罪です。今回の事件を教訓に、貴重品の管理には十分注意し、不審な行動をする人物には警戒を怠らないようにしましょう。また、被害に遭った場合は、すぐに警察に通報することが重要です。