東日本を中心に、広い範囲に甚大な被害をもたらした台風19号の上陸から1カ月となった12日、世界最高峰のオーケストラで活動するクラリネット奏者らでつくるアンサンブル「グライヒヴァイト・マスター・プレイヤーズ」が、被災地の復興を願い、東京都新宿区のイベントスペースでコンサートを開催した。
「グライヒヴァイト・マスター・プレイヤーズ」はクラリネット奏者のペーター・シュミードル氏、マティアス・ショルン氏、ノルベルト・トイブル氏、フェルディナント・シュタイナー氏、ヨハネス・グライヒヴァイト氏、マンフレート・プライス氏で構成。各氏は、ウィーンフィルやベルリンフィル、ウィーン放送交響楽団、ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団など世界屈指の楽団で活躍している。
この日、JR大久保駅近くの石森管楽器店イベントスペースで行われたコンサートでは、モーツァルト作曲「クラリネット協奏曲」より第2楽章、ブラームス作曲「ハンガリー舞曲第5番」などが、クラリネットのふくよかな音色で奏でられた。
当初、コンサートは日本とオーストリアの国交樹立150年を記念して10月に行われる予定だったが、台風19号の影響で中止に。トップレベルの奏者がそろう機会はめったにないことから、急遽(きゅうきょ)、入場無料のチャリティーコンサートとして開催された。
終了後には募金活動が行われた。集まった募金は「フジネットワークサザエさん募金」として日本赤十字を通じ、被災地に寄付される。