「理不尽な指示に対する不満は、考え方ひとつで消せます」
自分の生き方や置かれた状況に「悩む人」がいる一方で、同じ環境にいても「悩まない人」がいます。ではどうすれば、「悩みやすい不幸体質」を卒業して、「絶対に悩まない人」になれるのでしょう。
その方法を教えてくれるのが、書籍『不自由から学べること ―思いどおりにいかない人生がスッとラクになる33の考え方』です。12歳からの6年間を「修道院」で過ごした著者が、あらゆることが禁止された暮らしで身につけた「しんどい現実に悩まなくなる33の考え方」を紹介。悲観でも楽観でもない、現実に対するまったく新しい視点に、「現実の見方が変わり、モヤモヤがスッと晴れた」といった声が多数寄せられています。この記事では本書より一部を抜粋・編集し、「理不尽な指示への悩みが消える考え方」を紹介します。
● 納得できないことをやらされる日々
修道院での生活は、私利私欲を滅した、ある種、兵隊のような生活です。
「なぜ?」と疑問に思ったところで、「それが神に仕えるということです」「それが神の意志です」と返されるだけでした。
答えになっていませんし、当然、納得はできません。
でも納得していないからといって、日々のルーティーンをしなくていいわけではありません。やらないと厳しく怒られます。
● 「理由」なんて、どうでもよくなってくる
ところが忙しいルーティーンをこなしていくうちに、理由や目的なんてどうでもよくなっていきます。
予定をこなし、先輩たちについていくので必死になるからです。
しだいに「どうすればスムーズにできるようになるか」「一番になれるか」といった向上心や競争心が出てきて、目の前のことに一所懸命になっていきました。
最初こそつらかったものの、数年もすれば無意識でできるように習慣化され、無感情で淡々とこなせるようになりました。
そこで初めて、その習慣の意味を自分なりに考える余裕が生まれます。
配膳したり掃除したりといった淡々とした日々が、ときに自分の役に立つこともあるのだなと実感しました。
● とりあえず、やってみよう
よく、手段の目的化はいけないと言われます。
要するに、「こなす」ことが目的になることです。
ですが、こなしてみないと見えてこない意味や目的も存在します。
無意味や無価値に思えることでも、とりあえずやってみると、自分なりの意味を見出せたりするものです。
(本稿は、書籍『不自由から学べること ―思いどおりにいかない人生がスッとラクになる33の考え方』の内容を一部抜粋・編集して作成した記事です。書籍では他にも、「悩みが消える考え方」を多数紹介しています。)
川原マリア