ニュージーランド、ドバイだけじゃない!シン富裕層の賢い投資と移住戦略

近年の経済成長を背景に、30代〜40代の起業家を中心に、数十億円規模の資産を築き上げた「シン富裕層」と呼ばれる人々が増えています。彼らの中には、資産運用や教育、そしてより豊かな生活を求めて、海外移住を検討する人が増えているようです。今回は、シン富裕層の移住事情と、その背景にある投資戦略について詳しく見ていきましょう。

今、注目の移住先はどこ?

海外生活コンサルタントの大森健史氏(著書『日本のシン富裕層』)によると、ニュージーランドがシン富裕層の移住先として人気を集めているとのこと。相続税・贈与税がゼロであることに加え、投資ビザの要件緩和により、約4億2800万円以上のファンド投資と、3年間のうちわずか21日間の滞在で永住権取得が可能になりました。語学力のハードルも下がったことで、より身近な選択肢となっています。

ニュージーランドの美しい風景ニュージーランドの美しい風景

また、S&SインベストメンツCEOの岡村聡氏によると、ビジネス目的でドバイに移住する若い富裕層も増加傾向にあるといいます。特に暗号資産関連ビジネスに従事する人にとって、国をあげて暗号資産を推進するドバイは魅力的な市場です。8000万円相当の不動産購入で10年間の居住ビザが取得でき、法人税9%以外に税金がかからないのも大きなメリットです。快適な気候も、ドバイの魅力を高めていると言えるでしょう。

国内教育機関にも注目が集まる

海外移住の理由として、子どもの教育を挙げる人も少なくありません。しかし、安全面や安心感を重視し、日本での教育を選択する富裕層もいます。こうしたニーズに応える形で、国内のボーディングスクール(全寮制寄宿学校)も注目を集めています。

中でも、広島県の「神石インターナショナルスクール」は、日本初の全寮制小学校として注目されています。設立者が常石造船のオーナー一族であることも、富裕層ビジネスへの精通を感じさせます。年間費用は約800万円と高額ですが、質の高い教育に加え、食やアートに触れる機会も提供することで、高い評価を得ています。

資産防衛の鉄則:投資と節税

富裕層にとって、資産防衛は重要な課題です。彼らは、長期運用による複利効果を重視し、ローリスクからハイリスクまでバランスの取れたポートフォリオを構築しています。複数の通貨への分散投資も、資産防衛の鉄則と言えるでしょう。

投資と節税のイメージ投資と節税のイメージ

資産規模が大きくなるほど、資産を守る意識が高まります。しかし、自分だけで資産管理を行うのは時間と手間がかかるため、ウェルスマネジメント(資産管理)の需要が高まっています。専門家によるサポートを受けることで、効率的な資産運用と節税を実現できるでしょう。

シン富裕層の未来

シン富裕層は、グローバルな視点で投資を行い、自身の人生設計においても最適な選択をしています。彼らは、単なる消費ではなく、未来への投資として、移住や教育、資産運用に取り組んでいます。彼らの動向は、今後の社会経済に大きな影響を与えると言えるでしょう。