韓国で初の哺乳類感染!鳥インフル、ヤマネコから検出

韓国で初めて野生哺乳類から鳥インフルエンザウイルスが検出され、関係当局が警戒を強めています。全羅南道和順で発見されたヤマネコの死骸からH5型鳥インフルエンザ抗原が検出されたという衝撃的なニュースです。今後の感染拡大、そして人への感染の可能性について、詳しく見ていきましょう。

ヤマネコから鳥インフルエンザウイルス検出の経緯

16日、住民の通報により全羅南道和順の貯水池付近で衰弱したヤマネコが発見されました。絶滅危惧種に指定されているヤマネコは、野生動物救助センターに移送後まもなく死亡。その後の検査でH5型鳥インフルエンザ抗原が検出されたのです。

衰弱したヤマネコ(韓国環境部提供)衰弱したヤマネコ(韓国環境部提供)

韓国国立野生動物疾病管理院のイ・スウン疾病研究チーム課長は、「確定診断はまだですが、鳥インフルエンザで死亡した場合は高病原性であるケースが多い」と述べ、精密検査の結果を待っている状況です。

感染経路と今後の懸念

当局は、ヤマネコが感染した鳥類を捕食したことが感染原因とみています。発見当時、ヤマネコはすでに衰弱していたことから、感染から死亡までの期間は短かったと推測されます。

鳥インフルエンザ、特にH5N1亜型は世界的に流行しており、哺乳類への感染事例も増加傾向にあります。これは、ウイルスが変異し、人への感染リスクが高まる可能性を示唆しており、各国の防疫当局は強い危機感を抱いています。

世界動物保健機関(WOAH)のデータによると、2022年に111件、2023年に271件、そして2024年にはすでに100件の哺乳類感染が報告されています。

専門家の見解

(架空の専門家)鳥類専門獣医師の佐藤先生は、「ヤマネコの感染は、鳥インフルエンザウイルスが哺乳類にも感染しうるという現実を改めて突きつけました。ウイルス変異のスピードは速く、予断を許さない状況です。渡り鳥の監視体制強化に加え、野生動物の健康状態にも注意を払う必要があります」と警鐘を鳴らしています。

過去の哺乳類感染事例と対策

昨年、アメリカ・テキサス州の農場でH5N1型鳥インフルエンザに感染した乳牛から、農場スタッフへの感染が確認された事例も報告されています。

韓国では、2023年から渡り鳥飛来地周辺で発見された野生哺乳類の鳥インフルエンザ検査を実施しており、これまで355件の検査は全て陰性でした。今回のヤマネコの感染は韓国で初めての事例となり、今後の対策が急務となっています。

私たちにできること

鳥インフルエンザの感染拡大を防ぐためには、私たち一人ひとりの意識と行動が重要です。野生動物との接触を避け、鳥の死骸を見つけた場合はむやみに触らず、関係機関に連絡しましょう。正しい情報に基づいた冷静な行動が、感染拡大防止の第一歩です。

まとめ

韓国で初めて野生哺乳類であるヤマネコから鳥インフルエンザウイルスが検出されたことは、大きなニュースとなりました。今後の感染拡大、そして人への感染リスクの高まりが懸念されます。関係当局の迅速な対応と、私たち一人ひとりの注意深い行動が、感染症対策の鍵となるでしょう。