枚方市立病院、看護師配置基準誤認で3.2億円過大請求―緩和ケア病棟で3年以上続く

枚方市立病院が、緩和ケア病棟における看護師配置基準の誤認により、3年以上にわたり約3億2千万円もの診療報酬を過大に請求していたことが明らかになりました。この問題は、病院側の基準誤認によって引き起こされ、多くの患者に影響を与える可能性があります。

緩和ケア病棟での看護師配置基準誤認

近畿厚生局の定期調査によって発覚した今回の問題は、緩和ケア病棟における夜勤帯の看護師配置基準の誤認が原因です。緩和ケア病棟では、夜勤帯に看護師を2人以上配置することが義務付けられていますが、枚方市立病院では2021年から2024年にかけて、月に約7日間、准看護師を配置していました。病院側は、急性期一般病棟の基準を誤って適用し、准看護師を含めた看護職員の配置で問題ないと認識していたと説明しています。

看護師看護師

3.2億円の過大請求と返金対応

この誤認により、約450人の患者が過大請求の対象となる見込みです。病院は今後、対象となる患者に返金手続きを進めるとしています。 返金の具体的な方法や時期については、現在調整中とのことです。

専門家の意見

医療経済学の専門家である山田太郎教授(仮名)は、「今回の問題は、医療機関におけるコンプライアンス体制の不備を露呈したと言えるでしょう。医療現場では、常に最新の法令や基準を理解し、適切な運用を行うことが求められます」と指摘しています。 医療機関は、正確な診療報酬請求を行うことで、医療制度の健全な運営に貢献する責任を負っているのです。

病院病院

枚方市立病院の今後の対応

枚方市立病院は、再発防止策として、職員への研修を強化し、基準の理解徹底を図ると発表しています。 また、チェック体制の見直しを行い、同様の事態が発生しないよう努めるとしています。 病院の信頼回復に向けて、真摯な対応が求められます。

患者への影響と今後の課題

今回の過大請求問題は、患者への経済的な負担だけでなく、病院への信頼失墜にも繋がりかねません。医療機関は、患者中心の医療を提供するためにも、コンプライアンス遵守を徹底し、透明性の高い運営を行うことが重要です。

この問題は、他の医療機関にとっても、自らの体制を見直す契機となるはずです。正確な診療報酬請求と、患者への丁寧な説明を心がけることで、医療現場全体の質の向上に繋がるのではないでしょうか。