韓国の若者、政府への不信感 世界5位!生活満足度も低い現状とは?

近年の韓国では、若者世代の政府への不信感が深刻化しているという調査結果が明らかになりました。一体何が若者たちの心を離れさせているのでしょうか?本記事では、ギャラップの世論調査を基に、韓国の若者が抱える不安や不満、そして希望を探ります。

若者の声なき声:政府への不信感、その背景

フィナンシャル・タイムズ(FT)が発表したギャラップの世論調査によると、韓国の15歳から29歳の若者のうち、実に64.8%が政府を信じていないと回答しました。これは世界主要30カ国中5位という高い数値です。ギリシャ、イタリア、米国、英国に次ぐ結果となりましたが、OECD加盟国の平均不信率50.4%を大きく上回っています。

韓国の若者たちの政府への不信感を示すグラフ韓国の若者たちの政府への不信感を示すグラフ

韓国の若者たちは、なぜこれほどまでに政府への不信感を募らせているのでしょうか?経済の停滞、雇用不安、高騰する住宅価格など、様々な要因が考えられます。 例えば、有名大学を卒業しても就職難に直面する現実や、ソウルでの住宅購入が困難な状況は、若者たちの将来への不安を増大させている一因と言えるでしょう。食文化研究家のキム・スンヨン氏は、「将来への展望が見えないことが、政府への不信感につながっている」と指摘しています。

社会への不満:尊重されず、楽しめない日々

政府への不信感だけでなく、社会全体への不満も根強いようです。調査では、「友人と付き合う機会に満足できない」という回答が30カ国中2位、「尊重されていない」という回答も5位という結果でした。

若者たちは、競争社会のプレッシャーや、社会における閉塞感を感じているのかもしれません。「自分たちの声が社会に届いていない」という無力感も、不満の一因となっている可能性があります。社会心理学者のパク・ジフン氏は、「若者たちは、社会からの承認や共感を求めている」と述べています。

生活の満足度:自由を感じられず、ストレスフルな毎日

生活の満足度についても、厳しい現実が浮き彫りになりました。「日々の中で享受する自由に満足できない」という回答は4位、「昨日楽しいことがなかった」という回答は7位、「昨日ストレスを受けた」という回答は過半数を超えています。

これらの結果は、韓国の若者たちが、日々の生活の中で自由や喜びを感じにくく、ストレスを抱えやすい状況にあることを示唆しています。 生活の質の向上や都市の保健医療への満足度は比較的高かったものの、精神的な充足感を得られていない若者が多いことが懸念されます。

希望の光:都市環境への満足と未来への期待

一方で、明るい兆しも見られます。「良好でほどほどの都市住居」「公共交通」「道路」「都市経済の改善」など、都市環境への満足度は比較的高く、未来への希望を捨てていない若者もいることが伺えます。

これらの分野での満足度は、韓国社会の潜在的な可能性を示しています。若者たちが未来への希望を持ち続けられるよう、政府や社会全体が彼らの声に耳を傾け、具体的な対策を講じていく必要があるでしょう。

まとめ:若者の未来のために

韓国の若者たちは、政府への不信感、社会への不満、生活の満足度の低さなど、様々な課題に直面しています。しかし、都市環境への満足度に見られるように、希望の光も存在します。 彼らが未来への希望を持ち、充実した人生を送れるよう、社会全体で支えていくことが重要です。