ウクライナ紛争:停戦協議後も攻撃続く、民間人犠牲に

ウクライナ紛争は、米露首脳の電話会談で部分停戦の可能性が協議された後も、激しい攻撃の応酬が続いています。民間人にも犠牲者が出ており、和平への道筋は見えていません。

終わらない攻撃の応酬、民間人犠牲の現実

キーウ・インディペンデントによると、ウクライナ当局は、18日夜以降のロシア軍の攻撃により、北東部ハルキウ州とスムイ州で2人が死亡、少なくとも19人が負傷したと発表しました。東部ドニプロペトロウシク州でも19日、ロシア軍の無人機攻撃によって鉄道施設の電力システムが損傷を受けました。スムイ州では18日に二つの病院が無人機攻撃の標的となりました。これらの攻撃は、民間インフラを標的とした無差別攻撃であり、国際社会からの非難が高まっています。

ゼレンスキー大統領(19日)ゼレンスキー大統領(19日)

ゼレンスキー大統領は20日、SNSで「住宅やインフラが攻撃され、被害者が出ている」とロシアを強く非難しました。市民の安全と生活基盤が脅かされている現状に、国際社会はより一層の懸念を深めています。

米露首脳会談:食い違う主張、停戦への道のりは遠く

米露首脳の電話会談では、攻撃停止の範囲をめぐり、米露双方の主張が食い違っています。米国は「全てのエネルギーとインフラ」への攻撃停止で合意したと説明する一方、ロシア側は「エネルギー施設」のみが対象だと主張しています。この主張の食い違いは、停戦交渉の難航を示唆しています。

ロシア側の主張:ウクライナによる攻撃を非難

ロシア国防省は19日、南部クラスノダール地方のエネルギー施設がウクライナ軍の無人機攻撃を受けたと発表し、「米大統領の平和の取り組みを妨害するものだ」と主張しました。ロシアメディアによると、攻撃を受けた同地方の石油貯蔵施設で大規模火災が発生したとのことです。

ウクライナ紛争は、泥沼化の様相を呈しています。民間人への被害が拡大する中、国際社会は停戦実現に向けて、更なる努力が求められています。和平への道のりは険しく、予断を許さない状況が続いています。

今後の展望:和平への道筋は?

ウクライナ紛争の終結には、国際社会の協力が不可欠です。しかし、米露の主張の対立、そして続く攻撃の応酬は、和平への道のりをさらに困難にしています。今後の動向に注視していく必要があります。