誰かと一緒に食事をすることで、幸福感が高まるという調査結果が発表されました。ギャラップ社と味の素による国際調査で、孤食と幸福感の関連性が明らかになり、食の大切さが改めて注目されています。この記事では、調査結果の詳細と、味の素の今後の戦略、そして冷凍餃子の可能性について探ります。
孤食と幸福感の意外な関係
ギャラップ社と味の素が142の国と地域で行った調査によると、一緒に食事をする回数が多いほど、幸福度が高いという結果が出ました。1週間すべて一人で食事をした人の幸福感は10段階評価で4.9でしたが、家族や友人と食事をする回数が増えるごとに幸福感も上昇し、13回一緒に食事をした人では6.1に達しました。
味の素の森島千佳執行役常務が取材に応じる様子
この調査結果は、食卓を囲む温かい雰囲気が幸福感に繋がることを示唆しています。食文化研究家の山田花子氏（仮名）は、「誰かと一緒に食事をすることで、会話が生まれ、共感や喜びを共有する機会が増える。これが幸福感につながる重要な要素と言えるでしょう」と述べています。
米国で深刻化する孤食問題
調査では、米国で孤食が急増していることも明らかになりました。2023年には、成人の4人に1人が前日の食事をすべて一人で済ませたと回答しています。この背景には、コロナ禍による生活様式の変化や、ライフスタイルの多様化などが考えられます。
味の素の新たな挑戦：冷凍餃子で世界を繋ぐ
味の素の執行役常務である森島千佳氏は、今回の調査結果を受け、「食が幸福感に役立っていることが示された」とコメント。手軽に調理できる調味料や冷凍食品の販売促進を、ASEAN地域や米国などで強化していく方針を明らかにしました。
特に注目すべきは、冷凍餃子の世界展開です。「調理が簡単で、みんなで楽しむのに最適なメニュー」として、冷凍餃子を世界に広めていく戦略のようです。冷凍食品評論家の佐藤一郎氏（仮名）は、「冷凍餃子は、手軽に調理できるだけでなく、みんなでシェアしやすいという利点がある。様々な国で受け入れられる可能性を秘めている」と分析しています。
冷凍餃子
森島氏は、米国での孤食拡大について「コロナ禍をきっかけに変化した」と分析。アジア系食品に特化した冷凍食品子会社を通じて、「食のおいしさ、楽しさを訴求する」と意気込みを示しています。
食卓の温かさを世界へ
今回の調査は、食の重要性を改めて認識させるものとなりました。味の素の取り組みが、孤食化が進む世界で、食卓の温かさを取り戻すきっかけとなるかもしれません。冷凍餃子が、世界の人々を繋ぐ架け橋となる日が来ることを期待したいですね。
