なぜ備蓄米は「牛や豚の飼料用」なのか…農水省に聞いてみた!JA全農は「表記せずに販売要請」消費者困惑


備蓄米と一般米の品質に大きな違いはないとされるが…

 政府が管理する備蓄米は、食料安全保障の観点から一定量が確保され、必要に応じて市場に供給される。今回の放出は、急激なコメ価格の上昇に対応するためのものであり、全国で流通させることで価格の安定化を狙っている。JA全農は落札した備蓄米を卸売業者へ販売するが、「備蓄米」と表示しないよう要請している。消費者の買い占めによる混乱を避ける意図があると説明する。流通の透明性を求める声もあり、消費者からは賛否が分かれる。備蓄米と一般米の品質に大きな違いはないとされるが、実際はどうなのだろう。筆者は、農水省に取材(3月18日)を行った。

ーー農水省の資料(※1)を読むと、従来放出される「備蓄米」は、1年に20トンずつ買い入れ、5年経ったものから、豚・牛など「飼料用」として市場に出回ると書いてある。今回のものも飼料用なのか。今年放出されるのは何年産のものなのか。

(農水省貿易業務課)

 今回、放出つされるお米は、令和6年産と令和5年産のものを出しています。

ーー比較的新しいお米が放出されると?

(農水省貿易業務課)

 比較的、ではなく、一番新しいものです。

ーー豚、牛云々の飼料用とはどういうことなのですか。

(農水省貿易業務課)

 国内の需要、需給に影響を与えない、というのが基本方針です。ですので、5年経ったものから、食用でない用途として売っています。

ーー品質が食用に適さないというよりも、そういった(国内の需要、需給に影響を与えない)アプローチをするために、飼料用ということになっているのですね。



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