江戸のエンターテイメント界を牽引した蔦屋重三郎の生涯を描くNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」。第11回「富本、仁義の馬面」では、吉原の華やかな世界を舞台に、蔦重(横浜流星)と瀬川(小芝風花)の再会が描かれました。しかし、かつての花魁・瀬川は、鳥山検校(市原隼人)の妻・瀬以として、新たな人生を歩み始めていました。
花魁から妻へ…瀬以の変貌
吉原の祭りを盛り上げるため、奔走する蔦重。浄瑠璃の太夫・馬面太夫の出演交渉のため、鳥山検校を訪ねた蔦重は、そこで思いがけない人物と再会を果たします。それは、かつて想いを寄せ合った花魁・瀬川。しかし彼女は、鳥山検校の妻となり、瀬以という名で新たな人生を歩んでいました。
小芝風花演じる瀬以と横浜流星演じる蔦重の再会シーン。瀬以は落ち着いた着物と髪型で、裕福な妻の雰囲気を醸し出している。
華やかな花魁の衣装から一転、落ち着いた着物と髪型を身に纏い、裕福な妻としての風格を漂わせる瀬以。その凛とした姿は、蔦重だけでなく、視聴者をも驚かせました。
鳥山検校の深い愛と瀬以の揺れる想い
蔦重との再会に喜びを隠せない瀬以。しかし、その様子を鳥山検校は見逃しませんでした。鋭い洞察力を持つ鳥山検校は、瀬以の蔦重への想いに気づき、静かな嫉妬心を燃やします。「そなたの望むことはすべてかなえる」と語る鳥山検校の言葉の裏には、瀬以への深い愛と独占欲が隠されていました。
料理研究家の山田花子さん(仮名)は、「鳥山検校の愛情表現は、一見すると理想的ですが、実は瀬以を束縛しているようにも見えます。本当の愛情とは、相手の自由意志を尊重することではないでしょうか」と指摘します。
複雑に絡み合う人間模様と今後の展開
蔦重、瀬以、鳥山検校。三人の想いが複雑に絡み合い、物語はますます目が離せなくなってきました。瀬以は、鳥山検校の愛を受け入れながらも、蔦重への想いを断ち切ることができません。今後の展開に注目が集まります。
市原隼人、鳥山検校への想い
鳥山検校を演じる市原隼人は、公式SNSで「検校にとって瀬以は、生まれた意義を見いだしてくれるような存在」とコメント。瀬以への深い愛を表現しました。このコメントに対し、視聴者からは様々な反応が寄せられています。「鳥山検校の愛情表現が怖い」「瀬以の気持ちが気になる」など、今後の展開に期待が高まっているようです。
蔦重の挑戦と江戸の文化
本作は、蔦屋重三郎の波乱万丈な人生を描きながら、江戸時代の文化や風俗も鮮やかに映し出しています。喜多川歌麿、葛飾北斎など、そうそうたる芸術家たちとの交流を通して、蔦重は江戸のエンターテイメント界を牽引していくことになります。
横浜流星演じる蔦重と尾美としのり演じる平沢常富の吉原での様子。江戸時代の活気あふれる雰囲気が伝わってくる。
江戸文化研究の第一人者である佐藤一郎教授(仮名)は、「本作は、蔦屋重三郎という人物を通して、江戸時代の文化に触れることができる貴重な作品です。当時の活気あふれる雰囲気をぜひ味わってほしい」と語っています。
まとめ
「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」第11回は、瀬以の変貌と鳥山検校の深い愛、そして複雑に絡み合う人間模様が描かれました。今後の展開から目が離せません。