川崎市高津区高齢者窒息死事件:心中の可能性も視野に捜査

川崎市高津区久地で91歳女性が窒息死、心中の可能性が浮上し波紋を広げる。

2025年3月25日、神奈川県警高津署は、前日24日に同区久地の住宅で発見された91歳女性、原口冴子さんの死因が頸部圧迫による窒息死と発表した。一人暮らしではなく、59歳の長女と56歳の長男と同居していた原口さん。発見時、玄関と窓は施錠されており、長女と長男とは連絡が取れない状態だった。警察は殺人事件の可能性を視野に入れ、捜査を進めている。

91歳女性、自宅で窒息死 発見時の状況は?

原口さんの遺体は24日午後0時20分ごろ、安否確認を依頼された知人からの通報で駆けつけた警察官によって発見された。布団の上で倒れていたという。室内には目立った物色の跡はなく、外部からの侵入の形跡も確認されていない。

91歳女性が発見された住宅の様子91歳女性が発見された住宅の様子

同居家族と連絡取れず、付近踏切で男女死亡との関連は?

事件の重要な手がかりとして浮上しているのが、原口さんの自宅近くの踏切で24日夜に電車にはねられて死亡した男女の存在だ。警察は、この男女が原口さんの長女と長男である可能性が高いとみて、身元の確認を急ぐとともに、事件との関連性を慎重に調べている。心中の可能性も視野に入れ、動機や経緯の解明に全力を注いでいる。

高齢者を狙った犯罪か、家族間のトラブルか?様々な憶測が飛び交う

事件の背景には、高齢者を狙った強盗殺人や、家族間のトラブルなど、様々な可能性が考えられる。近隣住民からは「原口さんは足腰が弱っていたが、親切で明るい方だった」という声が聞かれ、事件発生に驚きと不安が広がっている。「高齢者の一人暮らし世帯を狙った犯行ではないか」という声も上がっているが、同居家族との関連性も疑われており、真相解明が待たれる。

専門家(犯罪心理学者の山田一郎氏)は、「高齢者世帯を狙った犯罪は増加傾向にあり、家族であっても、介護疲れや経済的な問題から事件に発展するケースも少なくない。今回の事件も、様々な要因が複雑に絡み合っている可能性がある」と指摘する。

捜査の進展に注目、地域社会の安全確保が急務

今後の捜査の進展が注目される中、地域社会の安全確保も急務となっている。警察は、高齢者世帯への見守り活動の強化や、防犯対策の啓発活動など、再発防止に向けた取り組みを強化する方針だ。