憲政史上初となる女性首相が誕生し、「高市内閣」が発足した。高市早苗首相(64)を筆頭に、財務大臣に片山さつき氏(66)、経済安全保障担当大臣に初入閣の小野田紀美氏(42)が登用されるなど、注目の内閣が始動したこの時、一人の女性議員が区切りを発表し、世間の厳しい目にさらされている。第二次石破内閣(’24年11月~)で内閣府大臣政務官兼復興大臣政務官を務めた今井絵理子氏(42)が任期を終え、退任したと自身のX(旧Twitter)で明かしたのだ。しかし、この発表は、国民からの辛辣な批判と皮肉の嵐を呼ぶこととなった。
今井絵理子氏、退任のX投稿に世論が反発
今井氏は自身のXで《本日、内閣府大臣政務官としての任期を終え、退任式を迎えました。》と投稿。続けて《この一年間、沖縄・北方対策、地方創生、消費者行政、食品安全など、多岐にわたる分野に携わる貴重な機会をいただきました。故郷・沖縄をはじめ、地域の声に耳を傾け、全国の課題や可能性に触れる日々。”地方の力こそが、日本の未来を支える” その想いを胸に歩んできました。支えてくださったすべての皆さまに、心より感謝申し上げます。これからも、現場と国をつなぐ架け橋として、誠実に、前へ進んでまいります。》と、これまでの活動への感謝と今後の抱負を表明した。
今井絵理子参議院議員の肖像写真、内閣府大臣政務官の任期を終え、その政治的活動が注目されている
国民からの辛辣な「実績」への問いかけ
しかし、この退任報告に対し、Xのコメント欄には23日時点で2000件以上のリプライが寄せられ、そのほとんどが批判や皮肉といった辛辣な内容だった。ユーザーからは以下のような声が上がっている。
- 《「触れる」だけじゃだめでしょ。その後、日本のために何をしたのか?触れるだけなら、そのポジションである必要はない。》
- 《架け橋になんかなってませんよ。》
- 《『地域の声に耳を傾け、全国の課題や可能性に触れる日々。』いや、そもそも貴方は国民のために何もしてないし(中略)大半の日本国民から議員辞職を望まれてますよね?》
- 《機会をいただくだけではダメだと思います。(中略)国にどんな利益をもたらせられたかを発信してください。》
スポーツ紙記者も、「内閣府政務官としての実績、もっといえば議員としての実績も特にないので、政治家として批判されるのは仕方がないこと」としながらも、「さすがにここまでとは……」と、その反響の大きさに驚きを隠せない様子だ。
批判が殺到した今井絵理子議員のSNS投稿画像、過去の言動と現在の世論のギャップを象徴
「フランス研修報告」未提出問題が再燃
さらに、この投稿には過去の騒動を蒸し返すコメントも目立った。
- 《携わったって? 何をなさったか、レポート書いてごらん。あ、パリのレポートまだでしたね。書くの苦手?》
- 《報告書は? 国民は忘れてねーぞ。》
これは、2023年7月末のフランス研修での騒動がいまだ鎮火していない証拠である。当時、自民党女性局長だった松川るい議員が「エッフェル塔ポーズ」をXに投稿したことや、今井氏もリュクサンブール宮殿での「記念撮影」をXに投稿したことで、「観光旅行かよ」と非難が殺到した。この批判に対し、今井氏は「無駄な外遊ではありません」「追って活動報告します!!」とXで反論していたものの、その後、具体的な報告はなされないままだ。
「内部資料」とされた研修報告書
本誌が2024年9月時点で報告書の公表について今井氏、松川氏の事務所に問い合わせたところ、自由民主党本部女性局から、報告書は取りまとめたものの「内部資料という観点から公表する予定はありません」との回答だった。「フランスの呪い」は、いまだ今井氏に付きまとっていると言えるだろう。
今井絵理子氏の内閣府大臣政務官退任は、彼女の政治家としての実績に対する国民の厳しい視線と、過去の公約が未達であることへの根強い不信感を改めて浮き彫りにした。公の場で活動する政治家と国民との間の信頼関係を構築する上での課題は、依然として大きく残されている。
参考文献
- Yahoo!ニュース (元記事の参照元)
- 女性自身 (画像元記事の参照元)