韓国最大野党「共に民主党」の李在明代表の公職選挙法違反事件で、ソウル高等裁判所は26日、一審の懲役1年・執行猶予2年の有罪判決を破棄し、無罪を言い渡しました。この判決は韓国政界に大きな波紋を広げています。
李在明代表、逆転無罪の背景とは?
一審では、李代表が京畿道知事選の候補者だった2018年、テレビ討論会で城南市長時代に推進した都市開発事業をめぐり、虚偽の発言をしたと認定されていました。しかし、高裁は「発言内容が選挙結果に与えた影響は限定的」と判断し、無罪を宣告。検察側の主張を覆す結果となりました。
李在明代表の裁判の様子
今後の韓国政界への影響は?
今回の無罪判決により、李代表の政治生命は維持されることになります。検察側が上告する可能性もありますが、当面は党代表としての活動を継続できる見通しです。
与党「国民の力」は今回の判決に強く反発しており、今後の国会運営にも影響が出ることが予想されます。特に、尹錫悦政権が進める政策への批判を強める共に民主党との対立は激化するとみられています。 政治アナリストのキム・ヨンチョル氏は「この判決は、今後の政界再編の大きな契機となるだろう」と述べています。
無罪判決で注目される今後の李代表の動向
李代表は、今回の判決を受け、支持者への感謝を述べるとともに、今後の政権批判をさらに強める姿勢を示しました。検察の捜査については「政治的な弾圧だ」と改めて批判し、徹底的に闘う姿勢を強調しています。
共に民主党の支持者
2024年の総選挙に向けた戦略は?
2024年には韓国で総選挙が予定されています。今回の無罪判決は、共に民主党にとって大きな追い風となるでしょう。李代表は、党勢回復に向けて支持層の結集を図り、総選挙での勝利を目指す構えです。 一方、国民の力は、今回の判決を批判材料として利用し、共に民主党への攻撃を強める可能性があります。
今後の韓国政界は、この判決をきっかけにさらに混迷を深める可能性が高く、予断を許さない状況が続きそうです。